渡辺明、19年ぶりの無冠「内容悪かった。残念」

[ 2023年6月2日 05:30 ]

名人戦第5局第2日 ( 2023年6月1日 )

<名人戦第5局>対局を終え、感想戦に臨む渡辺名人(撮影・河野 光希)
Photo By スポニチ

 1勝4敗で敗れた渡辺は終局後「4局目、5局目と負けた将棋の内容が悪かった。そこは残念な将棋。こういう結果になるのは仕方ない」と表情を変えずに淡々と語った。

 先手でスタートした第5局は、渡辺のペースで進んでいた。終盤、踏み込んで勝負に打って出たが、藤井に正確に対応され、リードを許す苦しい展開に追い込まれた。4連覇を逃し「息が長い将棋になることが多かったが、局面が難しくなってきたときに差が出てしまったかな」と振り返った。

 藤井とのタイトル戦は5連敗、対戦成績は4勝20敗となった。04年度に20歳で初タイトルとなる竜王を奪取してから実に19年。常に1冠以上を保持した期間が史上最長だったが、ついに全てを吐き出した。

 しかも20年の棋聖、昨年の王将、今年の棋王、名人と保持していたタイトルを奪っていったのは全て藤井。かつて「現役最強」と称された渡辺は無冠後退について「この3年くらいのタイトル戦の戦いからすると、こういう結果になるのも当然。力が足りなかった」と、今後「九段」を名乗る現実を受け入れた。

続きを表示

「美脚」特集記事

「STARTO ENTERTAINMENT」特集記事

2023年6月2日のニュース