<なるほどコラム①>コスプレの起源は南北朝時代?江戸時代?【コスプレ図鑑】

[ 2023年5月1日 18:00 ]

<なるほどコラム①>コスプレの起源は南北朝時代?江戸時代?
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 ご存知のようにコスプレは「Costume Play」の略称であるが、そもそも日本にコスプレの起源はあるのであろうか。 COSPLAY MODE

 時は南北朝時代、日本には婆娑羅といった文化があった。目に見えて派手な振る舞いや、粋で華美な服装を好んだと史書にはある。身分秩序のあった時代への抵抗でもあり、反社会的な要素も濃いので現代のコスプレと社会的な捉え方はイコールではないが、「バサラ」という単語も外来語(サンスクリット語)で、外国語からの言い換えという点においては、和製英語のCosplayと似ていると言える。大衆文化的には江戸時代の民衆による催しである、ええじゃないかや盆踊りが日本にコスプレの起源としてあげられている。

 いま繰り広げられているコンテンツを模倣した仮装であるコスプレは、1960年代のサイエンス・フィクション好きが集まる米国のイベント「SF大会」において、キャラクターの仮装が行われたのがルーツとすることが多い。その後、日本でも日本版SF大会が開催されたが、それと同時期に日本のアニメやマンガコンテンツを扱ったイベント「コミックマーケット」が活気を帯びてきて、日本独自のコスプレが一挙に広がった。

 コスプレは和製英語だということは前述したが、コスプレを造語として世に知らしめたのはサブカルチャーを中心とした編集者の高橋信之氏と言われている。1983年刊行の月刊誌『マイアニメ』の連載で初めて「コスプレ」という単語を記事の中で用いた。彼は2002年からCOSPLAY MODE誌の刊行にも携わっている。

 今では「Cosplay」も世界共通の単語ではあるが、それは主に日本発のアニメやマンガのタイトル(昨今ではアプリゲームやVTuberも含む)のキャラクターの仮装を指す。ちなみに「Anime」も和製英語であり、正式な英語は「Animation」である。厳密ではないが、日本の作品を「Anime」と呼び、海外(主に米国)の作品を「Animation」と呼ぶことが多い。

 米国のアメコミ(American Comic)作品を中心としたポップカルチャーのイベントは大阪コミコン(5月開催)・東京コミコン(秋開催)として、日本でも開催されている。マーベル作品をはじめ多くのコンテンツの展示やステージ、グッズ販売が行われているが、コスプレにおいては近年、日本のアニメ作品のコスプレが目立ってきている。コスプレにおいてはアニメとアニメーションの区別はないと言える。

 (COSPLAY MODE編集部 大門 太郎)

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