阪神・岡田監督　味方失策から崩壊の才木に苦言「そういう時はピッチャーが頑張ったらええだけの話」

セ・リーグ   阪神6－9巨人 （ 2023年7月27日    甲子園 ）

＜神・巨＞5回　2死　岡本和のフライを落球する木浪（撮影・成瀬　徹）
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　小さなほころびから接戦の流れは“激変”した。分岐点は同点に追いついた直後の5回。阪神・才木は梶谷に右越え被弾して勝ち越しを許しても、2死までこぎ着けて最少失点で切り抜けようとしていた。

　岡本和の遊撃後方へ上がった高い飛球を木浪が背走してまさかの落球。四球後の一、二塁から中田翔に中前へ運ばれ、追加点を奪われた。さらに一、二塁から長野には右中間を破られ、残った走者も一掃。“あと1死”を取れないまま、自己ワースト7失点（自責3）、4回2/3でKOされた。代わった馬場も満塁から吉川に中前適時打を浴び、たった一つのミスが響いて一挙6点を失った。

　岡田監督は味方の失策をカバーできなかった才木の投球を敗因に挙げた。「（野手に）助けられることもあるわけやから。そういう時はピッチャーが頑張ったらええだけの話やんか」。前夜までの2試合は6回以降に巨人の救援陣を攻めて勝利を収めていただけに「昨日、おとといのゲーム見とったら、先発ピッチャーが6回までしのいだら…っていうのを見てるはずやから」と首をひねった。6月11日の日本ハム戦を最後に5試合連続で白星から遠ざかる才木も「追いついた後に取られてもったいなかった」と厳しい表情のまま引き上げた。

　打線が7回まで5得点と“KO寸前”まで追い込んでも、戸郷には今季だけで3勝を献上。今季の巨人戦で喫した4敗はすべて戸郷の登板日で、また難敵を突破できず、79年の球団記録に並ぶ44年ぶりの「甲子園での巨人戦7連勝」はならなかった。

　首位陥落は6月26日以来、31日ぶり――。指揮官はそんな問いかけを一笑に付した。「まだ順位なんか。まだ7月やで、今。広島が勝ってるか、負けてるかも知らんわ」。きょう28日からの首位攻防戦についても、「どういう感じって、普通にやるだけやん」と意識はない。まだムチを入れる時期ではない。（遠藤　礼）