落合博満氏が占うパ・リーグ後半戦の行方　大型連敗の可能性が少ない「普通の戦い」をしている球団

落合博満氏
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　現役時代に3冠王を3度獲得し、監督としては中日を4度のリーグ優勝に導いた落合博満氏（69）が28日に自身のYouTube「落合博満のオレ流チャンネル　＃オレ流トレンド」を更新。パ・リーグの後半戦のポイントを語った。

　オリックス、ロッテ、ソフトバンクの3チームが上位を形成したパ・リーグの前半戦。その中でも前半戦終盤にオリックスが好調を維持して首位ターンを決めた。

　後半戦の展望について落合氏は「上位3チームの争いにはなるんだろうとは思うけども、オリックスが頭一つ飛び抜けてるかなっていう気はしないでもない」とリーグ連覇中のオリックスが中心になると予想。理由については「やっぱり山本（由伸）の存在が大きいですよ。大きい連敗はしないと思う。オリックスは10勝めどにできる投手が4人そろってるんでね。まあ、そんな大崩れはしないんだろうとは思う。あとは打線がどのくらい頑張ってくれるか」と語った。

　ソフトバンクはまさかの9連敗で球宴に突入。結果的に後半戦スタート後も止まらず、25日のオリックス戦で山本由伸を撃って、ようやく連敗を12で止めた。ソフトバンクの大型連敗については「軸になるピッチャーがいないからですよ。（連敗を）止めるピッチャーがいないから。それなりに投げられるピッチャーはいるんだけども、勝ち星が付いてないでしょ。言っちゃ悪いけど千賀が抜けたっていう穴は大きいってことでしょ」と分析した。

　大型連敗はどこのチームにも可能性はあるとした上で「その可能性が少ないのがオリックスだろうと見てますけどね」とオリックスの優位性について持論を展開。ロッテについては「よく戦っている。日替わりヒーローが出てきている。それでも連勝する可能性もあれば、連敗する可能性も残ってはいると思う」と語った。

　なかなか浮上できないでいる西武については「こっから（上位を）追っかけていくのは大変だろうと思う」と厳しめの意見。「ただ、野球っていうのは今年だけじゃなくて来年のことも見据えて戦うっていう球団も、これからは出てくるんだろうとは思う。優勝の可能性がなくなったら切り替えていくことはあると思う」とオレ流の考えを示した。

　戦力が安定しているオリックスは、吉田正尚の抜けた穴を「全員で埋めている」と評した落合氏。リーグ連覇、そして昨年の日本一が選手たちに植え付けた自信は大きく「だから普通の戦いをしてるってことなんだろうと思う」と言葉に力を込めた。

　信子夫人いわく「“普通”は落合なりの褒め言葉」。現在の戦力バランス、戦い方、中嶋監督の采配を「普通の戦い」とオレ流の高い評価を口にしたオリックスが、後半戦もパ・リーグの優勝争いを引っ張っていくのは間違いなさそうだ。