大阪桐蔭 エース温存も最速154キロ右腕・平嶋が好投 昨夏V仙台育英「クインテット」彷彿の充実ぶり

[ 2023年7月28日 04:00 ]

第105回全国高校野球選手権大阪大会準々決勝   大阪桐蔭11-2大体大浪商 ( 2023年7月27日    南港中央 )

<大阪桐蔭・浪商>先発登板する大阪桐蔭・平嶋(撮影・後藤 正志)
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 大阪桐蔭はエース温存でも、初戦から盤石の5戦連続コールド勝ちで4強へ進んだ。今大会初先発だった2年生の平嶋桂知(かいち)が大体大浪商に内野安打の1安打しか許さず、6回2失点の好投が光った。

 「今日、準々決勝で先発と言われたんで、3年生が最後の夏ですし、初回から攻めることを意識してどんどん投げていきました」

 6月末の仙台育英との練習試合で自己最速154キロを計測した1メートル85の大型右腕。5回までは無安打に抑え、6回に3四球が絡んで失点しても、威力ある直球に変化球も切れた。両打ち打者としても4回に右前打で一挙5得点に貢献。「打撃もいいので野手でも使いたいんですけど、この夏に限っては連戦なので、投手の方に専念させている」と西谷浩一監督の期待も大きい。

 現チーム最速の平嶋を含め、140キロ超の投手が5人。昨夏の甲子園大会を制した仙台育英と同じ「クインテット」をそろえた。今大会5試合で先発したのは4投手。2度は南恒誠(3年)だけで、今秋ドラフト1位候補の前田悠伍(3年)は24日の東海大大阪仰星戦しか投げていない。背番号1を付ける投手が登板1度で準々決勝まで勝ち上がったのは、全国優勝した18年の柿木(現日本ハム)以来の“吉兆”でもある。

 夏の大阪3連覇へ、あと2勝。力があり余る前田は主将としても「体は万全。気持ち的には2試合フルで投げるつもりでやりたい」と頼もしく誓った。 (山添 晴治)

 ◇平嶋 桂知(ひらしま・かいち)2006年(平18)9月4日生まれ、東京都中野区出身の16歳。小学4年に久我山イーグルスで野球を始めて投手。中学は稲城シニアに所属。大阪桐蔭では1年秋に背番号20でベンチ入りし、背番号17だった今春選抜は登板なし。1メートル85、89キロ。右投げ両打ち。

 ▼22年夏の仙台育英145キロ超クインテット 昨夏の仙台育英は、最速145キロ超の投手を5人そろえて甲子園大会で初優勝した。背番号1の古川翼(3年)と斎藤蓉(よう=3年)、高橋煌稀(こうき=2年)の3投手が最速145キロ。仁田陽翔(2年)が最速147キロ、湯田統真(2年)が最速146キロ。全5試合を継投策で制した。(学年は全て当時)

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