札幌大谷・森谷 8回ノーノー自己最多15K!「道産子四天王」本領発揮

[ 2022年7月7日 05:30 ]

第104回全国高校野球選手権南北海道大会・札幌支部Dブロック代表決定戦   札幌大谷12-0札幌静修 ( 2022年7月6日    札幌円山 )

<札幌大谷・札幌静修>自己最多15Kで8回参考無安打無得点の森谷
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 第104回全国高校野球選手権(8月6日から14日間、甲子園)の地方大会は6日、各地で計21試合が行われた。南北海道大会の札幌支部Dブロック代表決定戦では、今秋ドラフト候補に挙がる札幌大谷の左腕・森谷大誠投手(3年)が、コールド勝ちによる8回参考ながらノーヒットノーランを達成。「道産子四天王」の本領を発揮した。また、福井大会は組み合わせ抽選会が行われた。

 最後はシンカーでバットを振らせ、公式戦自己最多15個目の三振で締めた。森谷が8回103球を投げ、許した走者は振り逃げと2四球のみの快投だ。無安打には気づいており、「勝つことが最優先だが、できることならやろうと」。自己最速を1キロ更新する148キロもマーク。プロの評価が急上昇の左腕が、視察した4球団を前にアピールした。

 昨秋、今春とも地区代表決定戦で敗退。「自分のせいで負けてきた。自分がしっかりすれば勝てる」。苫小牧中央・斉藤、東海大札幌・門別、クラーク・辻田らと比べて注目される機会が少なかったが、ここへきて「道産子四天王」の一角と呼ぶにふさわしい存在感を見せた。オフに直球を磨きをかけ、この日は昨年末に覚えたシンカーが要所でさえた。船尾隆広監督には「今年、一番いい投球」と称えられた。

 1メートル72と決して大柄ではないが体重83キロ、太腿回り66センチと強じんな下半身が投球を支える。1年秋と2年秋は門別との投げ合いに敗れ、今春は北海道大会が行われた札幌円山で、好投する門別や斉藤を尻目に大会運営の当番校業務にも就いた。「悔しかった。投げ合ったら勝つ」とモチベーションにしてきた。

 森谷ら現在の3年生は駒大苫小牧が北海道勢として夏の甲子園で初優勝した04年度の生まれ。「理想は勝てる投手」と森谷。この快投も通過点に過ぎない。

 ◇森谷 大誠(もりや・たいせい)2004年(平16)10月7日生まれ、札幌市出身の17歳。札幌石山南小1年時に野球を始める。札幌大谷中時代は札幌大谷シニアに所属し、3年夏に全国大会出場。札幌大谷では1年秋からベンチ入り。持ち球は直球と2種類のスライダー、カットボール、カーブ、シンカー。1メートル72、83キロ。左投げ右打ち。

 ≪ドラフト戦線、北海道に好投手多く≫今年のドラフト戦線は地方にスケールの大きい選手が目立つ。日本文理(新潟)・田中晴也投手、日本航空石川・内藤鵬内野手、高松商(香川)・浅野翔吾外野手らは、ドラフト上位指名が狙える。特に北海道は好投手の宝庫。1メートル89の長身から最速151キロの直球を投げ下ろす苫小牧中央の右腕・斉藤優汰は上位指名の可能性もある。最速150キロ左腕の東海大札幌・門別啓人もスカウトの評価は高く、今春の選抜に出場したクラークの最速148キロ右腕・辻田旭輝も潜在能力が魅力。この日は札幌大谷・森谷が他の3人に劣らない力をアピールした。

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2022年7月7日のニュース