×

阪神・近本 少年時代に憧れたイチローの道をまた一歩 球団記録に並ぶ30試合連続安打「積み重ねた結果」

[ 2022年7月7日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神3―2広島 ( 2022年7月6日    甲子園 )

<神・広>4回2死、北條の2点適時打で生還し、笑顔でポーズを決める近本(撮影・坂田 高浩)
Photo By スポニチ

 阪神・近本光司外野手(27)が6日、広島戦(甲子園)の4回2死で迎えた第2打席に中前打を放ち、連続試合安打を30試合に伸ばした。11年にマートンが記録した球団記録に並ぶ快挙で、79年高橋慶彦のプロ野球記録にも、あと「3」に迫った。同時に、球団史上3人目となる新人から4年連続の100安打にも到達するなど、偉業ずくめの一日となった。

 ファンの期待にあっさり応えた。4回2死からの第2打席。難敵の床田が2ボール1ストライクから投じた直球を近本が捉えた。痛烈な打球が二遊間を破ると、甲子園は大歓声に包まれた。

 「記録のためにやっているわけではないけど、素直にうれしい。積み重ねた結果だと思うし、(マートンに並んで)光栄です」

 5月28日のロッテ戦から積み重ねた安打は、ついに球団記録の30試合連続に達した。偉大な記録が目前に迫るにつれて周囲も騒がしくなっていた。「(記録のことは)気になるし、(報道陣に聞かれて)気にさせられる」と本音を明かした。その必要以上の意識も力に変えてしまう明確な理由があった。

 「記録を残していくことで、周りの知り合いからとか連絡がある。元気をもらっている。そういう人たちのためにもうちょっと頑張ろうかなと思う」

 球団記録に肩を並べても近本の視線はまだ先にあった。入団4年目ながら盗塁王、最多安打、ゴールデングラブ賞など数々の勲章を手に入れた。それでも満足はない。さらなる飛躍への原動力こそが人々の笑顔だった。

 「まだ野球人としては自分の価値が分からない。地元に帰れば歓迎されて、注目もしてもらえるけど、イチローさんみたいに、何か行動に移すことで喜んでもらえるとか、あそこまでになるのは、まだまだ」

 一番の宝物は幼少期から憧れ続けるイチローのサイン。日米通算4367安打を誇るレジェンドの名言が詰まった「夢をつかむ イチロー262のメッセージ」が愛読書だ。実は、そんな世界的スターの背中に一歩近づいていた。地元・兵庫県淡路市の東浦図書館では近本の軌跡をたどるコーナーが今年3月に設置。ユニホームやグラブなど使用した野球用具が展示され、市民の憩いの中心に背番号5が“存在”する。

 くしくもこの日はファン投票での球宴選出が決まった。新人から3回連続(20年中止)での出場に「率直にうれしい。素晴らしい舞台で何か見せられることができたら」と喜んだ。7日には球団新記録にも期待がかかる。みんなの願いと思いを乗せてバットを振る。一生忘れられない日となるだろう。七夕の夜に金字塔を打ち立てる。(長谷川 凡記)

 《プロ野球歴代5位タイ》近本(神)が4回の中前打で5月28日ロッテ戦からの連続試合安打を30に更新。11年マートンに並ぶ球団記録となった。プロ野球歴代5位タイで、トップの79年高橋慶彦(広)33試合まであと3試合となった。

 《シーズン176安打ペース》同時に新人の19年から4年連続シーズン100安打も達成。阪神の選手で新人から4年連続100安打以上は51年後藤次男(52年まで5年連続)、56年吉田義男(60年まで8年連続)に続く66年ぶり3人目。年度別の到達試合数は19年94試合、20年89試合、21年84試合、22年81試合と年々スピードアップ。現在シーズン176安打ペースで、昨季の178安打を超えるキャリアハイも狙える。

続きを表示

「始球式」特集記事

「落合博満」特集記事

2022年7月7日のニュース