阪神・西純 成長102球 7回1失点2敗目もソフトB・東浜と互角投げ合い「自信にしていいかな」

[ 2022年6月9日 05:30 ]

交流戦   阪神0ー1ソフトバンク ( 2022年6月8日    ペイペイD )

<ソ・神>阪神先発・西純のピッチング(撮影・成瀬 徹)
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 接戦を演出したのは、20歳の大人びた投球だった。阪神・西純が人生初の福岡のマウンドで7回1失点。援護がなく2敗目が付いても、改めて3年目の成長を示す投球だった。

 「4回までは、あまり自分の投球ができていなかった。そこから持ち直して、後半はいいボールがいっていたと思う。7回まで投げられたのは自信にしていいんじゃないかな、と」

 普段は150キロ前後を計測する直球が序盤は145~147キロ止まり。球速が上がらず、4回は2安打と死球で無死満塁を招き、明石の二ゴロの間に1点を失った。なおも1死一、三塁。アクシデントを心配した捕手・坂本がタイムを取り、福原投手コーチもマウンドに来た。周囲の気遣いで開き直った。

 「いい間になったんじゃないかな、と。こじんまりしている感じがあったので、大胆に自分の投球をしていこうと割り切って」

 今宮を141キロのフォークで空振り三振、中村晃を二ゴロに退けて最少失点で切り抜けた。5、6回は3者凡退に抑えるなど尻上がりに調子を上げ、今季3度目のハイクオリティースタート(7回以上、自責2以下)を記録。5月にノーヒットノーランを達成した東浜と互角に投げ合い、1イニング長く投げ抜いた。

 「相手もエース級のピッチャーだったので、その中でも自分のやることは一緒で、粘り強く投げていこうと思っていた」

 ソフトバンクとは昨年6月6日に初対戦し、3回3失点でプロ初黒星。デビュー2戦目で苦杯をなめた。同じ敗戦投手でも、1年間の進歩を物語る102球の力投。「さすがに去年とは全然違う投球ができたと思う。1軍だけじゃなくて、ファームのホークス打線にも鍛えてもらったかな、と。自分も成長することができたと思う」。誇るべき1敗を糧にさらなる進化を見据えた。(阪井 日向)

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