ペイペイD無双!ソフトB・東浜 20回連続無失点の裏にある原動力の「悔しい思い」

[ 2022年6月9日 05:00 ]

交流戦   ソフトバンク1ー0阪神 ( 2022年6月8日    ペイペイD )

<ソ・神>6回、佐藤輝を三振に抑えグラブを叩く東浜(撮影・岡田 丈靖)               
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 ソフトバンクは8日、阪神に1―0で勝ち連敗を3で止めた。東浜巨投手(31)が6回3安打無失点に抑えハーラートップタイの6勝目。ノーヒットノーランを達成して以来の本拠地で貫禄を見せた。リリーフ陣も好投し、最後は守護神リバン・モイネロ投手(26)が締め、4投手で零封リレーを完成させた。リーグ首位も守り、交流戦逆転優勝にも望みをつないだ。

 ノーヒッターの貫禄だ。ナオが粘れば負けない。そんな雰囲気が出てきた。無安打無得点を達成した5月11日以来のペイペイドーム登板で東浜が6回3安打無失点。初の阪神戦登板で、6連勝中だった虎退治に成功した。本拠地で今季無傷の4戦4勝としオリックス・山本に並ぶハーラートップの6勝目だ。

 「状態はいい方じゃなかったが何とか粘る意識で投げた。毎登板そんなに勝ち星は意識していない。自分のできることを出し勝ちの可能性を上げる。個人の勝ちはおまけかな」

 発言もマウンド上も頼もしい。初回1死二塁で、3番近本を宝刀のシンカーで左飛、4番佐藤輝はカットボールで空振り三振に斬った。

 無理な勝負もしなかった。2、3回は三者凡退に抑え、4回2死二塁では、好調の大山に徹底して低めを突いて歩かせ2死一、二塁。ここでバックも好守で盛り立てた。糸原に初球を右前打されたが中村晃が本塁へ返球しアウトにした。

 ピンチの後にはチャンスあり。4回に無死満塁で、明石のニゴロ併殺崩れで1点をもぎとった。追加点は奪えなかったが、5回、6回と無安打に抑え、鉄壁の救援陣が零封リレーを完成させた。

 これでペイペイドームでは5月4日オリックス戦の3回から20イニング連続無失点。「去年、僕だけじゃなく悔しい思いをしてる。負けたくないという思いは根底にあって、オフにしっかり時間を費やした自信が大きい」と好調の要因を明かす。

 昨季は14試合で4勝4敗。雪辱を期してオフは初めて単独で筑後市のファーム施設で自主トレ。施設近くの大牟田市内に宿泊し移動時間を大幅に短縮し練習時間に充てた。「いつもマイナスをプラスにするが、ゼロからプラスにできているのが違う」とキャンプ前から、手応えを感じ取っていた。

 打線は湿りがちだが連敗を3で止め首位も守った。藤本監督は「安心して今年は東浜を見られている。粘り強く投げてくれた」と称えた。 (井上 満夫)

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