【センバツ展望】福島敦彦氏 チーム打率・405の大阪桐蔭が最有力 広陵、九州国際大付のゾーンは激戦区

[ 2022年3月19日 07:45 ]

高校野球解説者・福島敦彦氏

 昨年に続きコロナ下での開催となる今大会は入場者上限が2万人に引き上げられ、ブラスバンドの応援演奏も50人以内と限定されるが復活。選手が、より多くの元気&パワーをもらいプレーできることは喜ばしい限りだ。

 しんがり登場となるが、昨秋明治神宮大会覇者の大阪桐蔭が最有力。最速145キロを誇る2年生左腕の前田君を軸に川原君、別所君の両右腕も力がある。プロ注目の松尾君を中心に出場校中2位の昨秋公式戦チーム打率.405の強力打線が初戦で鳴門の好左腕・冨田君を攻略すれば4度目の頂点が見えてくる。続くのは昨秋地区大会優勝で総合力が高い広陵と九州国際大付だ。

 ブロック別にみると、Aゾーンは激戦区。2年生の強打者・真鍋君が4番を打つ広陵は、北信越王者で昨夏甲子園大会8強入りしたエースで4番の上加世田君がいる敦賀気比と激突。選抜優勝経験がある両指揮官の采配も勝負のポイントになるはずだ。九州国際大付も2年生スラッガー・佐倉君、強肩強打の野田君と柱になる存在がいる。ともに勝ち上がれば2回戦で激突するのが何とも惜しい。

 Bゾーンは有力とみていた京都国際が出場辞退し混戦模様。昨夏甲子園4強の近江は投打に高レベルの山田君の出来がカギ。報徳学園時代の02年選抜を制した永田監督が就任3年目で出場を果たした、粘り強い全員野球を展開する日大三島にも注目したい。

 Cゾーンは星稜VS天理の常連校対決。今大会を最後に勇退する星稜・林監督が花道を飾れるか。Dゾーンは関東大会王者の明秀学園日立に離島の公立校、大島が挑む。最速146キロに硬軟自在の投球術を備える鉄腕、大野投手が力を発揮すれば好勝負必至。2年生にして高校通算56本塁打の花巻東の佐々木君の豪快なスイングは大いに楽しみだ。(報徳学園、慶大、中山製鋼元監督)

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2022年3月19日のニュース