阪神・佐藤輝 さあ、後半戦開幕!得意のコイ料理へ“新フォーム”でアーチ量産や

[ 2021年8月13日 05:30 ]

アップをする佐藤輝(撮影・坂田 高浩)
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 プロ野球は東京五輪開催に伴う公式戦中断期間が終わり、きょう13日にセ、パ両リーグの後半戦が始まる。阪神・佐藤輝明内野手(22)は12日、甲子園室内練習場で行われた全体練習に参加し、悲願の優勝に向け決意を新たにした。自慢のパワーを武器に、きょうから始まる広島3連戦(京セラドーム)での好物「鯉料理」から、後半戦も新たな伝説を打ち立てていく。

 目指すはセ界の頂点のみ。そのためにも、前半戦躍進のキーマンが、出だしからつまずくわけにはいかない。残り59試合で佐藤輝に求められる役割は明白。前半戦に積み上げた20本塁打、52打点からのさらなる量産による勝利への貢献だ。その決意を、言葉に乗せた。

 「優勝したい気持ちは強いですし、そのためにも良いスタートを切ることが大事だと思う。チームの勝利に貢献できるように頑張りたい」

 後半戦のスタートダッシュへ向けた準備は整っている。エキシビションマッチは序盤で5戦5発など自慢のパワーを発揮し11試合出場、打率・243、5本塁打、11打点で“本塁打王”に君臨。持ち味を発揮しつつ、順調に調整を進めてきた。

 新たな取り組みにも“着手”した。球宴後からは小指も含めて左手のグリップをしっかりと握るスタイルに変更。従来の構えからトップの位置も少し下げるなど、さらなる進化を追い求めた。その成果を示す後半戦最初の舞台が、きょう13日からの広島戦となる。

 再発進へ願ってもない相手だ。本人は「相手がどこというのは、あまり気にせずに自分のできることに集中したい」と話すにとどめたが、広島戦は同一リーグのカード別で最高の打率・333、同最多4本塁打、12打点を誇る。大好物の「鯉料理」が、スタートダッシュの追い風となる。

 そして、手始めとして目前に迫った記録を狙う。「田淵さんはすごく偉大な方ですし、そういった方と並べるように頑張りたい」。69年田淵幸一が記録した球団新人最多22本塁打まで残り2本。あわよくば、今カードでの到達も視界に入る。

 堂々とした姿には、自信がみなぎる。この日の全体練習から東京五輪に参加していた梅野、岩崎、青柳が合流。「いつか自分も日本代表になれるように、レベルアップしていきたいと思いますし、全力で頑張っていきたい」と刺激を受けた。ただ、世界一の前に、まずは今季の「セ界一」が先決だ。

 矢野監督からも「後半戦、こうだって分析されたところをどういうふうに戦っていくのか楽しみでもある」と「新・輝」への覚醒を期待される。16年ぶりリーグ優勝、36年ぶり日本一へ――。「輝伝説」の新章が始まる。(長谷川 凡記)

 《先輩と対談》糸井と佐藤輝の近大出身コンビが球団公式YouTube上で対談を行った。複数のテーマでトークを展開。“ここだけは負けないと思うこと”は糸井が「足だけや」と笑い、佐藤輝は「練習でも飛距離すごいですし…それでも飛距離は負けたくない」と意気込んだ。また“凄いなと思うところ”では糸井が「ありえない」と評し、佐藤輝は「超人」と応じた。他にも初対面の糸井が佐藤輝に発した第一声が「出た!」だったことや、佐藤輝がスニーカー好きであることなども判明。野球部グラウンドがある「生駒」を共通ワードに、盛り上がる一幕もあった。

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