日本ハム・栗山監督 中田の出場停止に複雑な思い「もう少し時間をくれ」

[ 2021年8月13日 05:30 ]

練習前に円陣で話をする栗山監督(撮影・中村 達也)
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 日本ハムは、13日のソフトバンク戦に備え、ペイペイドームで練習を行った。同僚選手への暴力行為をした中田について前日、球団は1、2軍全試合の出場停止処分を発表。胸中を語る機会を後日に設けるとしている栗山監督は、報道陣を前に複雑な思いを明かした。

 「まあまあ、こっちの気持ちも察して。何をしゃべっていいのかも分からないし、何かしゃべる立場なのかどうなのかも含め。もう少し時間をくれ」

 4番として大きな期待を懸けてきた中田の愚行。4月の試合で空振り三振の後にバットを叩き折り、ベンチ裏で転倒して右目を腫らした時も、不調で自ら2軍調整を申し入れた時も、栗山監督は膝を突き合わせ、思いをぶつけてきた。前半戦で打率・193、4本塁打、13打点と低調だった主砲。エキシビションマッチ5試合では打率・308と復調の兆しを見せていただけに、指揮官のショックは隠しきれなかった。

 就任10年目のシーズン後半戦の開幕は待ってくれない。前半戦で中田の代役の一塁手として打率・301と結果を残した高浜や、エキシビションマッチで11打数6安打と、前半戦の不振から復調気配の大田らに、一層の奮起が求められる。さらに、公式戦再開直前、西武との2対2のトレードを成立させて野手の層を厚くした。

 栗山監督が「勢いをつけてくれるはず」と期待していた、侍ジャパンメンバーの近藤もチームに合流。最下位からの巻き返しへ、近藤も「チームのために貢献したい」と力を込めた。重苦しい雰囲気が拭えない中でも、今ある力を結集して乗り越えるしかない。(東尾 洋樹)

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2021年8月13日のニュース