エンゼルス・大谷 本塁打王争うゲレロの前で14戦ぶり38号!13日は投手で初顔合わせ

[ 2021年8月13日 02:30 ]

ア・リーグ   エンゼルス2―10ブルージェイズ ( 2021年8月11日    アナハイム )

エンゼルス・大谷
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 復活ののろしを上げた。エンゼルスの大谷翔平投手(27)が11日(日本時間12日)、ブルージェイズ戦で38号2ランを放った。今季最長の連続試合ノーアーチを13試合で止める一発。本塁打王争いを2位で追うウラジーミル・ゲレロ内野手(22)の目の前で3本差に広げた。12日(同13日午前10時38分開始)の同戦は投打同時出場が濃厚。投手としては初となる、ゲレロとの対決に注目が集まる。 

 打球は中堅方向に一直線に伸び、軽々とフェンスを越えた。大谷本来の打撃だ。今季最長の14試合&48打席ぶりの一発は、両リーグトップの38号。ゲレロの眼前で3本差に広げた。来場者1万4000人に大谷の「顔だらけTシャツ」が配られたエンゼルスタジアムは、沸きに沸いた。

 8月初本塁打でもあり、ジョー・マドン監督は「彼にとっても重要だった」と気持ちを代弁するように言った。試合前まで8月は打率.111と不振。初回は右翼手に好捕されたが、フェンス際への大飛球で復調の兆しを感じさせていた。3回1死一塁で迎えた次打席。右腕マノアの低めのスライダーを巧みにすくい上げ、好結果につなげた。指揮官は「彼は本当に(状態が)よく見えた。もう少しで2本塁打だった」と頬を緩めた。

 大谷は打撃フォームを崩していた。試合前までスイング時に重心が投手側に出過ぎる傾向が強く、ボールとの「距離感」がうまく取れなくなっていた。ただ、1、2打席目はその場で重心を回転させて「距離感」を保ちながら打つ、本来のフォームに戻った。日頃から映像を確認しながら「構え」「タイミング」「距離感」の修正を行うが、イメージと自身の動きが合致した。

 四球で逃げられることも、調子が上がらない一因だった。指揮官は「1番は多くの球を彼に投げさせることができる。勝負されないなら別の才能を生かしたい」と走力に期待。2戦連続の1番起用も奏功した。

 本塁打王だけでなく、打点王、そしてMVPも争うゲレロとの注目の直接対決3戦目。シーズン38本塁打は、球団の左打者では通算563本塁打の殿堂入り外野手レジー・ジャクソンの39本に次ぐ2位で、年間53本ペースとした。7月31日以来の打点は84とし、トップのゲレロとの差を4に縮めた。

 12日(日本時間13日)のブ軍戦は、投打同時出場することが濃厚。マウンドからゲレロの打棒を封じ、打席でもゲレロを圧倒してみせる。(笹田 幸嗣通信員)

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