巨人・原監督 逆転3連覇へ後半戦は「わっしょいベースボール」大号令 13日、吉川先発へ

[ 2021年8月13日 05:30 ]

シート打撃で菅野から二塁打を放つ吉川(撮影・森沢裕)
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 五輪中断期間を終えたプロ野球は、13日にセ、パ両リーグが後半戦に突入する。首位阪神を2ゲーム差で追う巨人・原辰徳監督(63)は、今後の戦いを祭りのみこしに例えて「わっしょいベースボール」と表現し、選手に結束を求めた。6月に死球で左手中指を骨折して戦列を離れていた吉川尚輝内野手(26)が1軍に合流し、13日の中日戦(東京ドーム)で先発起用することを明言。ベスト布陣が整いつつある。

 「わっしょい」の語源には「和して背負う」が転じたという説がある。祭りで威勢良く町内を練り歩く「みこし」。原監督は結束の象徴として挙げた。

 「追いかける立場で後半戦を迎える。みこしを担いだことがあるかないかは別にして、わっしょいベースボールだ」。東京ドームで行われた全体練習前ミーティング。「みんなで力を合わせれば重いみこしも軽く感じる。一人でも息が合わず足並みがそろわなかったら重く感じるし、真っすぐにも行かない」と訓示が熱を帯びた。

 前半戦中に故障が続出した「担ぎ手」が次々と復帰する。6月10日のオリックス戦で死球を受け左手中指を骨折した吉川が、この日1軍に昇格。シート打撃で、菅野の146キロ直球を右翼フェンス最上部に直撃させる二塁打を放った。

 指揮官は「状態もいい。非常に気力も充実してる」とし、13日の中日戦で先発起用することを明言。吉川は「しっかりバットを振ることができたので、継続してできるように」と意気込んだ。
 シート打撃では、コンディション不良で離脱していた菅野、左肋骨骨折の中川、大竹、高木と、故障から復帰間近の投手陣が登板。中でも、セットアッパーとして期待される中川は、早ければ週末の2軍戦で実戦復帰し、連投テストを経て近く1軍合流する見通しが立った。

 みこしはふんどしや法被姿で担ぎ、地域によってはぶつけ合い、水をかける。グラウンドではユニホームでそろう「お祭り男」たちがしのぎを削る。連覇した直近2シーズンと違い、追う立場が続く原巨人。逆転での3連覇の先導役は「わっしょい、わっしょい、わっしょいという形で。外の暑さに負けないくらい熱く戦っていくということが大事」と訴えた。グラウンドで一つになって燃え上がる姿を、夏の風物詩とする。(神田 佑)

 ≪「首位阪神、2位巨人」で後半戦→過去3度全て逆転V≫巨人が球宴明けのシーズン後半戦を阪神に次ぐ2位でスタートするのは72、76、08年に次ぎ4度目。過去3度の結果を見ると、全て巨人が優勝(2位阪神)しており、今季も逆転Vといきたいところ。なお、現在、巨人は阪神に2ゲーム差だが、72年は1ゲーム差、76年はマイナス1ゲーム差、08年は9.5ゲーム差をひっくり返している。

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