清原和博氏 引退表明の松坂に「魂を削り合った投手が引退していくのは本当に寂しい」

[ 2021年7月10日 20:49 ]

セ・リーグ   阪神―巨人 ( 2021年7月10日    甲子園 )

<神・巨(14)>テレビ解説で甲子園球場を訪れ、藤川球児氏(左)と言葉をかわして笑顔の清原和博氏(撮影・北條 貴史)
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 元プロ野球選手の清原和博氏(53)が10日、甲子園球場で行われた阪神―巨人14回戦のカンテレ「プロ野球中継」で、PL学園の後輩でもある片岡篤史氏(スポーツニッポン評論家)とともに解説を務めた。番組の中で、7日に引退表明したばかりの西武・松坂大輔投手(40)との思い出も振り返った。

 夜のニュース速報で知ったという清原氏は「前日が大谷選手の誕生日であって、翌日に松坂選手が引退する。何とも言えない時代の移り変わりというか、自分が魂を削り合った投手が引退していく。去年は藤川投手、今年は松坂投手が引退し、本当に寂しい思いです」としみじみと語った。

 清原氏と松坂の対決で思い出されるのは、2002年の日本シリーズ。10月26日の第1戦で、左翼席上段の看板のさらに上に直撃する「超」が付くほどの特大本塁打を放った。「本当に松坂投手はいつも真っ向勝負なんですよ。この時も全身の血管が切れたんじゃないか、というぐらい。そんな感じでした。バットに当たった瞬間に松坂投手のボールの威力がすごくて、それに負けないように振りましたね。もう、ああいう本塁打は現役時代に2度と出ないような本塁打でした。あれだけ甲子園で活躍した松坂投手から打てたのは、自分自身にとってはうれしかったです」と振り返った。

 実際に、その日本シリーズで清原氏は脚の負傷を抱えていたが強行出場。「ライオンズ相手ということで、脚が壊れてもいいという気持ちでやっていた。その中で打てた。真っ向勝負できた、その松坂投手の引退は本当に寂しい」と、しみじみ語った。

 松坂を初めてみたのが、高校卒業直後のオープン戦だったが、「球を見たときに、本当に驚きました。これが高校生の投げる球なのか、と。ストレートといい、独特の振りかぶり方をするが、大きく振りかぶったときに、そんなに体は大きくないのに、すごく大きく感じた」と称し、ここ数年はリハビリに苦しんだことにも触れ、「リハビリしている姿が見ていてつらかった。これからは家族との時間も大事にしてほしい」とエールを送っていた。

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