“小倉の大谷だ”エース吉川がバットで足でショータイム! 先制2ランだ!3安打、4打点、4盗塁

[ 2021年7月10日 05:30 ]

福岡大会 2回戦   小倉19ー3築上西 ( 2021年7月9日    筑豊緑地 )

小倉の“二刀流”として目覚ましい活躍をみせた吉川雅崇
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 第103回全国高校野球選手権(8月9日から17日間、甲子園)の地方大会は9日、各地で行われた。福岡では全国制覇2度の古豪、小倉が築上西に5回コールド勝ち。OBで今年2月に死去した元ヤクルトの安田猛さんに誘われて入学した吉川雅崇外野手(2年)が先制2ランを含む3安打の大活躍を見せた。大分では今春選抜準優勝の明豊が登場したが降雨ノーゲームとなった。

 小倉の“二刀流”が爆発した。背番号1を付けた吉川雅崇が「2番中堅」で出場し、先制2ランを含む3打数3安打4打点に4盗塁。エンゼルス・大谷を目標にする17歳が、打って走ってのマルチな才能を披露しチームをけん引した。

 まずは初回無死一塁で右翼席に公式戦5本目となるあいさつ代わりの先制弾。「打ったのは低めの真っすぐ。狙わずにスイングが小さくならないよう心がけた」。2回は左前適時打、3回は右前適時打と打ち分けた。4回と5回には四球を選び全打席出塁した。

 この日は登板しなかったが、最速145キロの絶対的エースでもある。2月に胃がんで亡くなったプロ野球元ヤクルトの投手で同校OBの安田猛さん(享年73)に誘われて入学した。2学年上の兄・晴朝さん(九産大)が小倉でプレーしていた縁で、中原中まで足を運んだ安田さんから「小倉で一緒に甲子園に行こうよ」と言われた。安田さんの病状が悪化したため直接指導はなかったが、「ゆるいカーブ、カットボール、シュートもあれば面白いよね」と変化球で投球の幅を広げることも伝えられていた。

 目標は高卒でプロ入り。大谷の活躍は毎日チェックし刺激を受けている。「自分とはレベルが違う。でも自分も可能性がある限り投手と打者でチャレンジしたい気持ちになる」。次戦は好投手を擁する強豪・九州国際大付。「たくさんの人の思いを背負っている。とにかく九国に投げ勝って打ち勝ちたい」。投打で真価が問われる大一番を吉川の“ショータイム”にしてみせる。

 ◇吉川 雅崇(よしかわ・まさたか)2004年(平14)6月12日生まれ、北九州市出身の17歳。横浜市の折本小1年で都築ブルーファイターズで野球を始める。小5で北九州に戻り、中原中で2年秋と3年春に県大会ベスト8。中3で県選抜入り。持ち球はスライダー、スプリット。目標は大谷翔平、山本由伸(オリックス)。50メートル6秒0、遠投115メートル。1メートル80、73キロ。右投げ左打ち。

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2021年7月10日のニュース