オリ・由伸 東京五輪金へ侍ジョーカーの貫禄!トップ9勝目で防御率、奪三振合わせ投手3冠返り咲き!

[ 2021年7月10日 05:30 ]

パ・リーグ   オリックス8-0ソフトバンク ( 2021年7月9日    ペイペイD )

<ソ・オ12>ファンに手を振る山本(撮影・中村 達也)
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 オリックスは9日のソフトバンク戦に大勝。先発した山本由伸投手(22)は7回6安打無失点と好投し、自身最多でリーグトップタイの9勝目をマークした。東京五輪で金メダルを目指す侍ジャパンでは先発、救援もこなせる「ジョーカー」として期待される右腕は好調を維持。チームはきょう10日の同戦も勝利すれば、前半戦の首位ターンが決まる可能性がある。

 侍ジャパンの投手陣の鍵を握る存在であることを確信させるマウンドだった。オリックス・山本は勝負どころを絶対に間違えない。危機を背負って、集中力を高めた。

 「これだけ打線が点数を取ってくれても、点を取られると流れが変わる。勝ち方にもいろいろある。ゼロで抑えるのが一番」

 5回。四球と安打などで1死一、二塁を招き、柳田と対峙(たいじ)。外角低め147キロフォークで投ゴロ。2死一、三塁となり中村晃も外角144キロフォークで左飛に仕留めた。6回まで毎回安打を許したが、連打は許さない。自身6連勝でチームの後輩である宮城に並ぶ自己最多9勝目。防御率、奪三振と合わせ投手3部門で再びリーグトップに返り咲いた。

 「(9勝に)こだわりはないけど、しっかり勝てているということ。戦力として勝ち星を積み重ねたいと、ずっと思ってきた。1番で終われたらいいですけど、宮城サンがいるので」

 過去に語っていた理想像はチームを必ず勝利に導く絶対エース。「チームに貯金や勝ち越し、それが多ければ多いほどいい。チームが勝つ。そういう投手だと思う」。19、20年と2年連続8勝で2桁勝利はない。屈辱が飛躍への糧だった。

 自身の前半戦ラスト登板を快投で締めた。侍ジャパンでは、先発、中継ぎでも重要局面での起用が期待される。この日、代表に追加招集されたソフトバンク・千賀が出場選手登録を抹消され不安視される中で、この安定感は頼りになる。「一発勝負の試合になるし、また違った緊張感の中での登板になる。しっかり準備して。疲労も取って臨みたい」。山本が世界の度肝を抜く快投を披露する。(湯澤 涼)

 《自己最多6連勝》山本(オ)が自己最多の6連勝で9勝目。同僚の宮城に並ぶ両リーグ最多の勝ち星で19、20年の8勝を抜く自身のシーズン最多勝利数になった。チームは連敗が2で止まり、今日にも前半戦の首位ターン確定となる可能性が出てきた。オリックスがソフトバンクに勝ち、2位楽天が敗れると、14年以来球団では7年ぶりの前半戦首位となる。セも早ければ今日阪神の前半戦首位が決まるが両軍がそろって球宴をトップで迎えれば、72年以来49年ぶりとなる。

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2021年7月10日のニュース