広島・大瀬良「ケガもう大丈夫」 5月下旬の復帰目指しブルペン投球再開 “コイの季節”反攻へ光

[ 2021年5月8日 05:30 ]

キャッチボールする大瀬良
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 広島・大瀬良大地投手(29)は7日、廿日市市内の大野練習場で離脱後初めて練習を公開し、早期の1軍復帰へ意欲を示した。4月16日に「右腓腹(ひふく)筋挫傷」で出場選手登録を抹消されるも、すでにブルペン投球を再開するなど経過は順調。今後は2軍での実戦登板を経て再昇格が検討される見込み。チームは5位に低迷中とあって、負の流れを変える力になることを約束した。

 早くも患部への不安は取り除かれている。練習を公開した大瀬良は、2軍投手の残留練習を全て消化した。強度を高めた投球練習に加えて内野ノック、30メートルダッシュなど下半身に負荷のかかるメニューも積極的にこなし、約2時間汗を流した。

 「もうしっかりと万全になったので、どんどん上げていければいいかなという状態です。投げることに関しては、ケガをしてからも継続してやっていたので問題ない。走ることも、いまはもう不安なく走れている。通常の練習メニューをこなすことができています」

 4月15日、甲子園で行われた試合前練習で、短距離ダッシュ中に右脚を負傷した。「前兆もなくいきなり来た」。診断結果は「右腓腹筋挫傷」。リハビリ組となる3軍合流直後から下半身を使わない形でキャッチボールを続けてきた。そして、今月2日に離脱後初となるブルペン投球で32球を投じて3軍を“卒業”。2軍に合流した4日には、離脱後2度目のブルペン入りで83球を投げ込んだ。

 「全ての球種、セットポジションを確認して、最初から最後まで100%の形で投げることができた。ブルペンでは試合レベルの強度まではいかないけど、できるだけそこに近い状況である程度の球数を投げられた」

 実戦を想定したブルペン投球も無事に終えたことで、復帰へのステージは2軍での実戦登板に移る。マツダスタジアムでの全体練習に参加した横山投手コーチは「体調面も含めて向こう(2軍)のゴーサインが出れば、こっち(1軍首脳陣)で考えたい」と言及。2軍戦1試合のみでの昇格も視野に、今月下旬の1軍復帰が現実味を帯びてきた。

 「急いではいます。焦らず急いで。少しでも(早く1軍に)戻ることで何とかチームの空気が変わればいい。一日でも早く帰りたい」。早期昇格を目指すのは、低迷するチームを救うために他ならない。 (河合 洋介)

 【広島の先発ローテーション事情】開幕ローテーション入りした投手6人のうち、大瀬良を筆頭にすでに3人が離脱。野村が今季5試合未勝利で今季2度目の降格となり、中村祐は開幕から2試合のみで脱落した。今季はすでに9人が先発。2試合に先発した遠藤は結果を残せなかったが、19年の左肘手術から復帰した高橋昂が4月中旬からローテを死守。高卒2年目の玉村が9日の中日戦(バンテリンドーム)で自身初勝利を目指して登板するなど若手が奮闘している。また、2軍に合流した新外国人・ネバラスカスが先発調整する見込みだ。現状は先発を5人で回しているものの、6連戦が再開する5月の最終週から再び「6枚目」が必要。大瀬良の復帰が待たれる。

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