日本ハム・万波 横浜の大先輩・涌井から複数安打&初打点

[ 2021年5月8日 05:30 ]

パ・リーグ   日本ハム6―1楽天 ( 2021年5月7日    札幌D )

<日・楽>6回2死三塁、適時打を放った万波(撮影・高橋茂夫)
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 選手、コーチら計13人が新型コロナウイルスに感染した日本ハムは7日、試合再開初戦となった楽天戦に6―1で快勝。2日から活動停止となり、濃厚接触者を含む10選手を欠きながらぶっつけとなった試合を一丸となって制した。3年目の万波中正外野手(21)が、横浜の大先輩に当たる涌井秀章投手(34)からプロ初の複数安打に初打点を挙げ、存在感を示した。

 多数の主力を欠く状況は、「僕みたいな若い選手にとってはチャンス。絶対に結果を残すという思いで札幌に来た」。「感染拡大防止特例2021」で1日に代替指名選手として1軍登録され、目をギラつかせていた万波が、ハーラートップタイ4勝を挙げるなど今季抜群の安定感を発揮していた涌井攻略に貢献した。

 東練馬シニアの先輩に当たる杉谷とともに立ったお立ち台。杉谷いわく当時からの「怪物」は「モロ地元の先輩の杉谷さんとヒーローインタビューに立ててうれしく思います」と満面の笑みを浮かべた。

 まずは5回だ。スライダーを強振した打球は左翼フェンスに直撃する二塁打となった。プロ1年目に2軍で対戦した際に涌井から3三振。昨年末に母校で涌井と初めて会話した際には「スライダー打てるようになったか?」と冷やかされていた。「今日もスライダーが来るかなと思っていた」と3年目の成長を示した一打をきっかけに、杉谷のスクイズで本塁生還。貴重な追加点を生み出した。

 さらに6回には、石井の2点三塁打で突き放し、なおも2死三塁。「一日1本じゃ駄目」と今度は外角直球を軽打して中前に運び、先輩にとどめを刺した。「プロ野球を見始めた時に西武で優勝したりしてスター選手だった。高校の先輩でもあるので一番対戦したかった」。そんな先輩から記念の一打を放ち、「何より札幌で打てたのが本当にうれしい」と笑顔を見せた。

 懐メロ好きで、現在は広瀬香美の「ロマンスの神様」を登場曲に使用する。昨季はイースタン・リーグワーストの87三振。打撃の確実性を高めようとしてきた21歳に野球の神様がほほ笑んだ。(東尾 洋樹)

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2021年5月8日のニュース