片岡篤史氏 阪神、結果出した大山は当面4番で ボーア4番復帰の条件は直球打ち返すこと

[ 2020年7月8日 07:00 ]

片岡篤史氏
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 【片岡篤史 視点】大山は、マルテの故障でチャンスが巡ってきた。4日は真っすぐをライトに、5日はカーブをレフトに。チャンスが多くはない中、結果を出せた事はとても意味があるだろう。

 開幕3試合目で今年の目玉であった2番近本、4番ボーアを変えたのには驚いたが、打線も沈黙して雰囲気が重かった1、2戦目の負け方があまりにも悪すぎたからだろう。マルテの状態しだいだが、2試合続けて結果を出したのだからは当面は4番大山で良いと思う。

 期待されて4番だった昨年は与えられた打席だったが、今年は奪い取る打席に変わった。同じスタメンでも1打席にかける思いは、今年の方が強いだろう。それが良い方向に出ているし、その気持ちを続けていってほしい。4番だろうが5番だろうが結果を残さなければいけない選手。良いきっかけにしてもらいたい。

 ボーアの満塁本塁打はツーナッシングからの甘いボールを打ったとかではなく、結果を出せたことが大きい。ベンチもあのような長打を期待しているし、対戦も一回りしたことで各チームの攻め方や日本の野球にもすこし慣れてくるだろう。

 ボーアの4番復帰への条件は、真っすぐを打てるようになることだ。開幕当初は捕手が中腰で構えた真っすぐをファウルにして、変化球を落とされての凡退という内容が続いた。その真っすぐを打てるようになればさらに状態は上がってくるし、結果を出すことで体の余分な力も抜けてくるだろう。

 開幕カードの巨人戦は初戦の逆転負けが尾を引いたような3連敗だった。広島で二つ勝って甲子園に戻ってこられたことは大きいし、ここからは各自がしっかり調整して状態を上げていくしかない。この日も中止となったように、当面は天候不良も続く。こういう時こそ、先手必勝を心がけてほしい。

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2020年7月8日のニュース