ヤクルト・寺島 4年目でプロ初勝利 胸に響いた高津監督の言葉

[ 2020年7月8日 05:30 ]

セ・リーグ   ヤクルト2―1中日 ( 2020年7月7日    ナゴヤD )

プロ初勝利を挙げた寺島(撮影・椎名 航)
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 苦節4年。ついにプロ初勝利を挙げたヤクルトの寺島は記念球を左手に高津監督と記念撮影し「(ボールを)渡された時は本当にうれしかった。両親、監督、コーチ、チームの皆さんに感謝したい」と喜びをかみしめた。

 1―1の9回に6番手で登板。2死一塁から大島を得意のスライダーで空振り三振に仕留めた。無失点で延長戦に持ち込むと、直後の10回に井野の押し出し四球で勝ち越し、白星が転がり込んだ。

 履正社時代に最速150キロで名をはせた左腕は16年ドラフト1位で入団。期待は大きくキャンプ1軍スタートも左内転筋痛で離脱した。その後もケガに悩まされフォームが固まらず、一時は球速が130キロ台に落ちた。苦しんだ3年間。見守ってくれたのが当時2軍監督だった高津監督だ。助言の中でも「対自分ではなく対打者に意識を向けろ」との言葉が胸に響いた。

 指揮官は「彼の苦労をよく知っているが、少しずつだけど成長している。将来は左のエースになってほしい」と顔を上気させた。ここまで6試合に中継ぎで登板し、防御率0・00を誇る21歳は「これからも継続していきたい。必死に頑張ります」と言葉に力を込めた。(黒野 有仁)

 ◆寺島 成輝(てらしま・なるき)1998年(平10)7月30日生まれ、大阪府高槻市出身の21歳。履正社で3年夏に甲子園出場も3回戦敗退。U18アジア選手権では最多勝、最優秀防御率、ベストナインの3冠に輝き、優勝に貢献。16年ドラフト1位でヤクルト入団。1メートル83、90キロ。左投げ左打ち。

 ▼履正社岡田龍生監督(寺島が4年目でプロ初勝利を挙げ)ラッキーな1勝ですが、本当にありがたいこと。最後までドキドキしながら見ていました。(昨年末に会った際に)“今年こそ1勝を”と言っていたので、本当に良かったです。(後輩の安田も2年ぶりの一発を放ち)完璧なホームラン。最高の一日になりました。

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