広島・野村、両リーグ最速10勝!黒田“先生”の200勝前祝い

[ 2016年7月6日 06:15 ]

<中・広>10勝目を挙げ、緒方監督(右)とタッチする野村

セ・リーグ 広島4―1中日

(7月5日 富山)
 最高の形で黒田にバトンを渡した。広島・野村が6回3安打1失点。球団では12年の前田健以来となる両リーグ10勝一番乗りだ。

 「緩急を使って低めに投げられた」。2回無死一、三塁から併殺打の間に先制を許したが、他の5イニングは無安打投球。昨年6月24日の阪神戦で3回1/35失点とKOされた富山の地で好投を見せ、「去年、ふがいない投球をしたので何とかしたかった」と喜んだ。

 これで今季は呉、三次と合わせて地方球場で3戦3勝。この日も低いマウンドに戸惑ったが、「それを気にすると、相手バッターと勝負ができなくなる」と心は乱さなかった。全ては「黒田先生」の教えだ。41歳の大ベテランから掛けられた、忘れられない言葉がある。「調子の善しあしで、気持ちが左右されないようにした方がいい」――。野村は言う。「黒田さんは先生みたいな存在。気持ちの持ち方や、準備について教わった」。特に感銘を受けたのが「不動心」。どんなコンディションでも、ぶれない心の大切さを学んだ。

 登板2日前だった3日。野村がブルペンで投球練習を行った際、真後ろで見ていたのが黒田だった。特に注目していたのがカーブで、その切れの良さでうならせた。これで野村は5月25日の巨人戦(マツダ)から自身6戦6勝。くしくも球団では06年の黒田以来となる連勝街道となった。チームの貯金も今季最多の17とムードは最高。6日、日米通算200勝の快挙に挑む「黒田先生」のために、これ以上ない舞台を整えた。

 ▼広島・緒方監督 左のジョンソン、右の(野村)祐輔。後半戦のローテーションがどうなるかまだ分からないけど、フル回転で回ってもらう。

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2016年7月6日のニュース