オリ西 仁王立ち!今季最多135球4勝 “大谷ショック”鷹狩り

[ 2016年7月6日 05:30 ]

<オ・ソ>ヒーローインタビューで声援に応えるT―岡田(左)と西

パ・リーグ オリックス3―0ソフトバンク

(7月5日 京セラD)
 鷹キラーと言われた血が騒いだのかもしれない。オリックス・西がマウンドで仁王立ちした。6回の無死一、二塁では内川を遊ゴロ併殺に仕留めるなど8回を散発4安打で無失点。自身今季最多の135球を投げる力投で「大谷ショック」の後遺症が残るソフトバンク打線を牛耳った。

 チームに6月3~5日に3連勝して以来、約1カ月ぶりの連勝をもたらす痛快な首位いじめだった。

 「中6日で投げさせてもらっているので、交代と言われるまで投げるのが当然。球数も関係ない。9連戦の頭に、6、7回でマウンドを降りるようではダメでしょう」

 今季、武田との投げ合いは2戦2敗だったが3度目の正直で雪辱。自身は今季6度目登板で初となる京セラドームでの勝利でチームも6月8日中日戦以来となる同球場での勝利と、全てを払しょくする白星となった。

 5~6月にかけて5連敗した不安定さはみじんもない。6月のある日、西はふと「正直、記者が敵に見えてきた」と漏らしたことがあった。その時点での7敗や防御率5・65はリーグワースト。「どんなにマイナス思考で記事を書くんだろう。ワースト、ワーストばっかりで…。勝てていないので、いろいろ考えてしまった」と打ち明けた。ここまで長いトンネルは近年なく相当に悩んでいたが、完全にぬぐい去った。

 5試合連続でコンビを組む若月とは、前回6月28日の楽天戦から連勝。8回の高田の打席で配球について呼吸が合わなかったが、最後は若月のサイン通りに投げて打ち取った。捕手の研究ぶりを尊重しつつも、20歳の新相棒に「引っ張っていかないと。責任も出てきた」と言う。5月6日ロッテ戦以来となるチームの零封勝利を呼び込んだ西に、新たな一面も出てきた。(鶴崎 唯史)

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2016年7月6日のニュース