PL学園 校長監督で王手!5年ぶり覇権で“新たな伝説を”

[ 2014年7月30日 05:30 ]

<関大北陽・PL学園>8回、ベンチで正井監督(右)に代わりナインに指示を出す宇佐美

大阪大会準決勝 PL学園7―3関大北陽

(7月29日 舞洲ベースボールスタジアム)
 これはもう、高校野球界の一つの事件だ。経験や勝負勘が必要とされる夏の大会、しかも激戦区大阪で、野球未経験の“校長監督”がチームを決勝に導いた。PL学園・正井校長は強豪・関大北陽撃破に目を丸くしながらも、元国語教諭らしく穏やかな口調で喜んだ。

 「言葉が出てきません。監督は私ですが本当に努力をしているのは、選手、スタッフなど、いろいろな方のおかげです」

 昨年2月の部内暴力の処分で昨夏の大阪大会には出られなかった。そして監督も不在に。昨秋はやむなく、正井校長が指揮官になった。その後も指導者は見つからず、今夏も“校長監督”を継続させている。ただし、「技術は分かりません。選手をけなさないのが、結果が出ている要因では」と、ムード作りに専念。作戦を考えるのは全て選手だ。

 ダッグアウトの本塁寄りに立ち、あたかも監督のようにサインを出す選手がいる。背番号14の宇佐美がその人。準決勝は5度の無死一塁で全て犠打を指示して成功した。大人がやっても難しい仕事ゆえ、うまくいくことばかりではない。4回1死一、三塁では、9番・改田にスクイズを指示するか迷った。強攻策が実らず、ここは無得点。「みんなの意見が一致するサインを出さないといけないのが難しい」。この改田は8回に決勝犠飛を放ち、作戦に苦労する宇佐美を助けてみせた。

 継投は主将の中川圭が決断する。この“プレーイングマネジャー体制”で昨秋の府大会に準優勝し、今夏もあと一つまでやってきた。5年ぶり18度目の夏切符をつかめば、栄光の歴史に新たな伝説を加えることになる。  

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