東海大相模 吉田 大会タイ記録の20奪三振!新記録にあと1人で降板

[ 2014年7月30日 16:01 ]

<向上・東海大相模>20奪三振の好投を見せた東海大相模の吉田

第96回全国高校野球選手権神奈川大会決勝 東海大相模13―0向上

(7月30日 横浜スタジアム)
 第96回全国高校野球選手権大会(8月9日から15日間、甲子園)の地方大会は30日、4大会で決勝戦が行われ、全国最多の190チームが参加した神奈川大会を制した東海大相模の右腕・吉田凌投手(2年)が7連続を含む20三振を奪い、25年ぶりに大会タイ記録に並んだ。

 初回に1点を先制してもらった背番号11の吉田は、初回に1番打者から三振を奪ったのを皮切りに奪三振ショーを開始。フォークかと思うような縦に大きく落ちるスライダーを武器に快投を続けた。初回に2四球を与えながらアウトはすべて三振で奪うと、2回と3回のアウトはすべて三振。4回には先頭打者に初安打を浴びたが、二塁盗塁を企てた相手を三振ゲッツーに仕留めると、続く打者も三振に斬って取る圧巻の投球だった。

 13―0で迎えた9回には、先頭打者にこの試合3本目の安打を浴びたが、後続を2者連続三振に仕留めて25年ぶりに大会タイ記録に並ぶ20奪三振を達成。盗塁を決められ、2死三塁となった場面で交代を命じられ、21奪三振の新記録達成に挑戦することはできなかったが、2番手としてマウンドに上がったエースの青島凌也投手(3年)が最後の打者から三振を奪い、2投手での21奪三振、零封リレーでの甲子園切符獲得だった。

 決勝戦で勝利投手となった吉田は、「悔いの残らないピッチングをしようと1球1球を全力で投げ切った結果が良く出たが、このことは忘れて甲子園で暴れてきたい」と笑顔。「あと1人」で降板し、新記録達成を逃した場面については「エースの青島さんが人一倍苦しい思いをしてきた。アウトを取ってくれると信じて託しました」と先輩に花を持たせた。

 優勝の瞬間は感激の涙を流し、両手で顔を覆った門馬敬治監督(44)も「うちには4人のピッチャーがいる。いい状態の人間を最初に、そこからつないでいく。それが(きょうは)吉田だっただけ」と淡々。全員がMAX140キロを超える強力な“投手4枚看板”を擁する東海大相模ならではの交代劇だった。

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