ソフトB松中 前田智氏助言で復活 落合氏と3時間激論も

[ 2014年7月13日 08:09 ]

<日・ソ>7回1死三塁、右前打を放つ松中

パ・リーグ ソフトバンク4-2日本ハム

(7月12日 札幌D)
 一撃必殺だ!ソフトバンクの大ベテラン、松中信彦内野手(40)が12日、日本ハム戦の7回に代打で登場。1軍復帰後の初打席で初球を叩き、ダメ押しの右前適時打を放った。松中の打点は昨年4月6日の日本ハム戦(札幌ドーム)以来、実に462日ぶり。その試合で右ふくらはぎを負傷し、その後の転落につながった因縁の地で復活を告げた。

 火が出るような当たりだった。7回1死三塁。代打の代打で2カ月ぶりに1軍復帰した松中が代わったばかりの4番手・谷元の初球ストレートを叩く。打球は弾丸ライナーで右翼手・谷口の前で弾んだ。リードを2点に広げ、「勝利の方程式」トリオのプレッシャーを軽減させた。

 「結果を求められる状況で、いきなり結果を出せてよかった。2カ月間ファームで結果を出していたことで、自信を持って打席に入ることができた」。真っ黒に日焼けした顔つきの松中は満足そうにダメ押し打を振り返った。

 開幕1軍でスタートしたものの、13打席1安打の不振で5月19日に出場選手登録を抹消された。40歳のベテランにとって心身ともに過酷な2軍での再調整。それでも代打でしか生きる道のないことは分かっていた。「代打に必要なことは初球から振れること」と元広島の前田智徳からも助言され、ファームで汗を流してきた。「迷いなく初球から振れた」。これは2カ月間の成果以外の何ものでもなかった。

 若い時は左方向を意識して調整することで結果を出してもいたが、今回はあえて引っ張ることで1軍投手の真っすぐに負けないスイングに仕立てた。「年齢的に真っすぐをいかに打つかというのが大事」。平成で唯一の3冠王が、なりふり構わず生きる道を模索してきたことが復活につながった。

 人生で無駄なことなど何ひとつない。ウエスタン・リーグ戦の名古屋遠征では中日・落合博満GMと3時間ほど打撃論を展開。「内容は言いませんが、勉強になった」。甲子園では掛布雅之・阪神DCから「やろうとしていることは間違ってないよ」と励まされた。

 昨年4月6日の日本ハム戦。昨季唯一の打点となる中越え適時打を放った際、走塁中に右ふくらはぎを痛めた。復帰後も出番は激減し、揚げ句の果て交流戦優勝セレモニーボイコットで再び1軍に戻ることはなかった。そのときと同じ相手、同じ舞台で462日ぶりの復活打点を挙げた。「チームの勝利に1回も貢献できていなかったので、自分の中では新たなスタートです」。チームは連勝で首位をキープ。代打・松中の存在感がさらなるシビアな局面で重要度を増す。

 ▼ソフトバンク・藤井打撃コーチ 構えたときに上体を沈めず、速い球に対応するようにしていた。その真っすぐを一発で仕留めたね。

 ▼ソフトバンク・藤本打撃コーチ 復帰した試合で代打で出て、初球からいけるのは、高い技術を持っているからこそ。さすがやね。

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