吉村Jr 不屈の4出塁 ケガ乗り越え立教新座けん引

[ 2014年7月13日 05:30 ]

<志木・立教新座>3回、左前打を放つ立教新座の吉村

埼玉大会2回戦 立教新座10-2志木

(7月12日 朝霞市営)
 第96回全国高校野球選手権大会(8月9日から15日間、甲子園)の地方大会は12日、42大会で346試合が行われた。埼玉大会では立教新座が志木を10―2で下し3回戦進出。元巨人・吉村禎章氏(51=スポニチ本紙評論家)の次男・俊捕手(3年)は1安打3四死球で4度出塁する活躍を見せた。

 何度死球が当たっても吉村は歯をくいしばり、立ち上がった。大ケガから奇跡の復活を遂げた元巨人の父・禎章氏の姿が重なる。6回は左太腿、9回は背中。「めちゃくちゃ痛かったけど痛みには耐性がある。死球でも何でも塁に出られればいい。凄く楽しかった」と笑顔を見せた。

 父譲りの不屈の闘志で3度の崖っ縁からはい上がった。高1秋に椎間板ヘルニアを手術、昨夏は右肘痛と、ことごとく公式戦出場のチャンスを逃してきた。今年3月には練習試合で頭に死球を受けて入院し、一時は言語障害に陥った。言葉を理解しても口に出せない。不安の中、父の姿が脳裏をよぎった。巨人時代に左膝じん帯断裂の重傷を負いながら、戦列に復帰。「大ケガの話は聞かされていた。それを思い出して、立ち上がることができた。両親がいなければ野球はできなかった」。通常半年かかるリハビリを驚異的な回復力を見せて1カ月で終え、復帰を果たした。

 父と、入院中付きっきりで看病してくれた母・須美さん(50)が見守る中「8番・捕手」でフル出場。3回には公式戦初安打となる左前打も放った。内角球はまだ怖さがあるが「最後の夏。自分はどうなってもいい」と立ち向かった。主将の闘志に仲間も一丸。3番の横関が6打数6安打するなど、20安打10得点と打ちまくった。

 白星を見届けた禎章氏は「僕のケガはプロの時だったが、彼は時間が限られた高校時代のケガ。焦りもあったと思うけど仲間にも恵まれて、最後の夏に間に合って良かった」と安どの表情を浮かべた。次戦は強豪・聖望学園と対決。「父と自分は全然違う。一人の野球選手として見てもらえるようになりたい」とプライドものぞかせた。恩返しの夏。不屈の闘志を胸に、思い切り暴れ回る。

 ◆吉村 俊(よしむら・しゅん)1996年(平8)6月8日、東京都生まれの18歳。幼稚園ではサッカーをしていたが、小1の時に現チームメートの五十嵐に誘われてオール麻布で野球を始める。立教新座中では軟式野球部。家族は両親と兄。1メートル70、71キロ。右投げ右打ち。

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