マエケン 連敗止めた9勝目 広島12年ぶり貯金ターン 

[ 2014年7月13日 05:30 ]

<中・広>8回1失点でハーラートップに並ぶ9勝目を挙げ、チームの連敗を4で止めた前田健

セ・リーグ 広島3-1中日

(7月12日 ナゴヤD)
 チームの苦境を救う力投だった。広島・前田健が中日打線を8回5安打1失点に抑え、リーグトップタイの9勝目を飾り、通算80勝に到達した。

 光ったのは僅少差の試合を抑える技術と、ピンチの重圧に耐え抜く精神的なタフネス。自身4連勝で今季9勝目を飾った前田健は「ピンチでも粘り強く投げられた。自分で連敗を止めようと必死で投げました」と笑顔で汗を拭った。

 台風接近で10日の阪神戦(甲子園)が流れ、中7日で臨んだ前半戦最後の登板。9連戦中に2度予定された先発機会が1度になり、「残り1回、しっかり投げて勝つ」と自らに課していた。立ち上がりからの3イニングはパーフェクト。低めを突き、気迫を前面に出した。

 最初のヤマ場は6回。先頭・大島への初球に左足が滑り、ヒヤリとするシーンも。直後に2死三塁のピンチを招き、ルナを迎えた打席で伝家の宝刀が生きた。「マエケンの自信のある球で勝負した」と倉。スライダー4球を寸分の狂いなく外角へ投じ、空振り三振に斬るとガッツポーズだ。

 1点を返された8回1死二塁では、こん身の147キロ外角直球で谷を空振り三振に仕留め、再び吠えた。

 「きょうは一にも二にもマエケン。エースらしい働きをしてくれた」。連敗を止める力投を野村監督は称えた。

 左脇腹の張りが完治して以来4連勝。DeNA井納と並ぶ9勝目を飾り、防御率もトップの2・08とし、目標に掲げる2冠を視界にとらえた。

 エースに引っ張られたチームは連敗を4で止め、1日で2位返り咲きに成功。12年ぶりの前半戦貯金ターンを決めた。

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