強制送還の屈辱をバネに…中日・大野 6戦目で初白星

[ 2014年5月15日 05:30 ]

<D・中>高橋聡(手前)からウイニングボールを受け取った大野

セ・リーグ 中日7-2DeNA

(5月14日 横浜)
 長く暗いトンネルをついに抜けた。雑念や感情を捨て、無心で目の前の打者と対峙(たいじ)する。名古屋への「強制送還」という屈辱をバネにした中日・大野が、今季6試合目の登板でようやく初白星を手にした。

 「不甲斐ない投球ばかりだったんで、何とかやらなあかんという気持ちだった。試合では無心で腕を振りました。うれしいけど、もう次のことしか考えていません」

 7回8安打2失点。課題の立ち上がりを3者凡退に抑えると、直球中心の攻めの投球で無四球でマウンドを下りた。

 前回4月26日のヤクルト戦(神宮)で初回に3安打3四球で5点を奪われてKOされると、試合中に帰名を命じられた。2軍ではコーチや先輩から助言をもらい意識改革。結果が出ず、マイナス思考になりがちだったが、師匠と慕う吉見に「四球を出しても次を抑えればいいんや」と金言を授かった。

 この日の朝に帽子のつばに「無気」と書き込んだ。3年前に吉見が書いていた言葉。大野は「自分を信じて無心で投げること」と解釈。ピンチでも点を取られても動じず思い切り腕を振った。チームも3連勝となったが、苦しみ抜いた左腕の1勝は何勝分もの価値があった。

 ▼中日・谷繁兼任監督(先発の大野に)やっぱり初回に4点を入れてくれたというところじゃないですか。(無四球に)そこはきょうは良かった。次もそうなるように頑張ってほしい。

続きを表示

「名将かく語りき〜歴史を彩った勝負師たち〜」特集記事

「稲村亜美」特集記事

2014年5月15日のニュース