【玉ノ井親方 視点】豊昇龍は叔父さんの朝青龍とそっくりの気の強さ 琴ノ若との一番は快勝だった

[ 2022年7月19日 19:36 ]

大相撲名古屋場所10日目   ○豊昇龍(掛け投げ)琴ノ若● ( 2022年7月19日    愛知・ドルフィンズアリーナ )

<大相撲名古屋場所10日目>豊昇龍はかけ投げで琴の若(手前)を破る (撮影・奥 調)
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 豊昇龍が勢いに乗ってきた。4日目の正代戦で以前痛めていた足を再び悪くしたようだが、6日目の阿炎戦からは調子も上向きだ。

伸び盛りの琴ノ若との一番はいい勝負になるかと思っていたが、結果は豊昇龍の圧勝だった。

 立ち合いから考えた相撲で、先に当たってからすぐに右上手を取った。もろ差しを許さないように左手で琴ノ若の右手首をつかんで力を出させない。そうして相手の上半身を起こしてから、右足を跳ね上げるようにして土俵に横転させた。

 平幕との対戦が続いたここ2、3番は目の色が違っている。番付が下の力士には絶対に負けられないという、負けん気の強さが相撲に表れている。そういう気の強さは叔父さんの朝青龍とそっくりだ。

 最近は体も大きくなって、簡単に押されなくなった。朝青龍からは「左を差して、右で相手の前ミツをおがむように取れ」と教わっていると聞く。一場所ごとに相撲の形が磨かれ、力をつけている印象だ。

 あす11日目は照ノ富士戦。横綱も一番々々、調子を上げてきているが、当たってからすぐに左を差して、横にゆさぶることができれば勝機も出てくる。
  (元大関・栃東)

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2022年7月19日のニュース