羽生結弦が起こした紙面革命 18年元日付から特大企画は始まった

[ 2022年7月19日 18:01 ]

18年元日付の紙面を飾った羽生結弦(撮影・小海途 良幹)
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 数々の偉業を成し遂げた競技の第一線から退き、プロ転向を表明した羽生結弦(ANA)は、氷上だけでなくスポニチにも革命を起こした。

 平昌五輪の開幕が近づく17年12月。当時、五輪担当だった私は18年元日付紙面の企画で頭を悩ませていた。五輪というビッグイベントで紙面を大展開するのは当然。もちろん、注目は連覇が懸かる羽生だ。

 元日付紙面は平常時と違い、賑やかな「おせち」紙面。羽生の記事を掲載することは大前提で、かつ、これまでにない挑戦をしたかった。「特大写真を掲載するのはどうでしょう。見開きでドーン、です」。おずおずと提案すると、GOサインが出たのだった。

 以降、弊社が誇る敏腕カメラマン、N氏とK氏の写真を最大限に生かした紙面は定番に。他にも、ウェブサイト「スポニチアネックス」では羽生の一挙一動を追う「ドキュメント」にも挑戦した。羽生が発するコメントも可能な限り、正確に報じてきたつもりだ。

 それら全ては私の血となり肉となり、貴重な経験として今後に生かされていく。弊社カメラマンは、羽生が「フォトグラファーを育てた」と言う。それは記者も同様だ。

 私は現場を離れたけれど、今後も新たなステージに立つ羽生の記事を書く機会があるかもしれない。少しの寂しさと、それを上回る期待を持って、羽生の「これから」を見守ろう。(杉本 亮輔)

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