【羽生結弦、語る 会見(2)】五輪とは「自分が生きている証」「皆さんと共に歩み続けた、頑張った証」

[ 2022年7月19日 19:06 ]

会見に臨む羽生結弦(撮影・小海途 良幹)
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 フィギュアスケート男子の羽生結弦(27=ANA)が19日、都内で記者会見を行い、競技の第一線を退き、今後はプロとして活動することを表明した。14年ソチ、18年平昌と男子では66年ぶりの五輪連覇を達成し、4位だった22年北京ではクワッドアクセル(4回転半ジャンプ)への挑戦が世界初認定。伝説を刻んできた勝負のリンクに別れを告げた。

【羽生結弦、語る 会見(2)】

 ――競技者として勝負の場から離れる決断に至ったのはなぜか。決断に対して寂しさはあるか

 「寂しさは全然ないです。むしろ、今回最初にこの会見の案内文を考えていた時に、今後の活動に関してみたいなことを書いていただいたんですけど、自分の中でなんかそうじゃないなって思って。もっと決意に満ちあふれたものですし、もっともっと希望に満ちあふれたものだなって自分の中で思っていたので。むしろ今は自分の中で、これからも期待してやってくださいって胸張って言えるっていう気持ちでいます。なので、寂しさは特にないです。これからさらに頑張っていきたいなって思いますし、あと、試合っていう限られた場所だけじゃなくて、もっといろんな方法で自分のスケートを見ていただく機会があるかなというふうに思ってますし、作っていきたいなって考えているので、ぜひ楽しみにしていただきたいなぁなんて、自分では思っています」

 ――今あらためて、オリンピックというものはなんだったか
 「ありがとうございます。オリンピックはそうですね、あの、もちろん自分にとって2連覇できた自分の今を、今の自分のこういう立場だったりとか、発言する場所だったりとか作ってくれている大切なものたちだなっていうふうに思うんですけれども、それプラス、やっぱり北京オリンピックでもちろん挑戦が成功したわけではないんですけれども、それでも自分が夢を追い続けたりとか、頑張り続けた、なんか、ある意味それを証明できた場所だっと思うので。そういう中で、皆さんがその姿を見てくださり、かっこいいなとか、応援したくなるなとか、また、自分自身が何か前に進もうって。ほんの一歩だけでも進もうっ思っていただけるような機会になったことが、何よりも嬉しいなって思ってます。なんか、もちろん一つずつオリンピックに理由付けをしてしまうとオリンピックっていうものに対して何か全部意味付けしちゃうと本当に長くなっちゃうんですけれども、僕にとっては、自分が生きているっていう証っていうか、そして皆さんと共に歩み続けた、頑張った証でもありますし、これから頑張っていくための土台でもあるかなっていうふうに思います」

 ◇羽生 結弦(はにゅう・ゆづる)1994年(平6)12月7日、宮城県仙台市出身の27歳。4歳でフィギュアスケートに出合い、08年に全日本ジュニア選手権で初優勝。全日本選手権は6度制覇、世界選手権で2度の金メダルを獲得し、五輪は14、18年と連覇を達成した。1メートル72。

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