荒川静香さん 羽生結弦にプロの心得「誰も背中押してくれない」「どんな姿を見せたいか自分で」

[ 2022年7月19日 18:38 ]

荒川静香さん
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 フィギュアスケート金メダリストの荒川静香さん(40)が19日、日本テレビ系「news every.」(月~金曜後3・50)に出演し、競技の一線から退くことを表明し、プロスケーター転向を表明した羽生結弦(27)=ANA=の労をねぎらった。

 羽生はこの日、都内で会見を開き、「まだまだ未熟な自分ですけども、プロのアスリートとしてスケートを続けていくことを決意しました」と表明。競技会の一線から退き、主戦場をプロに移すことを明かした。

 羽生を少年時代から知る荒川さんは、「ここまでもよく頑張ったと思います」と労をねぎらい、「ここからは体を大事にして、自分の見せたい姿を世間に発信していってほしいなと思います」と期待を寄せた。

 羽生の決断の理由について、藤井貴彦アナウンサーからは、北京五輪前の足の痛みや、若手の台頭などの可能性を挙げられた。荒川さんは、北京へ向かう羽生の苦難の道のりを「そこで見た姿は満身創痍で全身全霊をかけて戦う姿だったと思う」と表現。「彼自身が目指すもの、思うようなパフォーマンスというのが、競技会ではここまでという線引き、彼自身がようやく北京が終わった後に(するに)至ったのかなと思います」と分析し、「人のこと、台頭というよりも、羽生選手自身がいつも自分のスケート人生を見つめていて、向き合っているんだなとあらためて感じた」と話した。

 羽生はプロスケーターとして新たな人生を歩む。荒川さんは競技会との違いについて、「誰も背中を押してくれないですから、自分自身でどんな姿を見せたいのか、どういう状態なのかをすべて自分でセルフコントロールしていかなくてはいけない中で、いくらでも技術力が衰えても気付かない世界でもある」と警鐘を鳴らしつつ、解説した。

 その上で「その中で戦う、羽生選手のこの決意ですから。楽をしようとこの世界に入るのではなく、ここからまた戦う姿をお見せしたいという決意なのではないかと、この会見を羽生選手の新しい一歩を踏み出す瞬間と感じました」と話し、羽生の決断にエールを送った。

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