松坂大輔氏 全英OP取材 松山の凄さは優勝の可能性があると認識されていること

[ 2022年7月19日 05:20 ]

最終ラウンド17番、ティーショットを放つ松山(撮影・西尾 大助)
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 【平成の怪物が行く 松坂大輔の探球】昨季限りで現役を引退した元西武の松坂大輔氏(41=スポニチ本紙評論家)が、自身がキャスターを務めるテレビ朝日系「報道ステーション」の取材で全英オープンを訪れた。練習ラウンドから6日間、ゴルフの聖地で松山英樹ら世界のトップ選手のプレーに熱視線。野球以外のスポーツの現場に足を運んで何を見て、何を感じたのか。「松坂大輔の探球~特別編~」としてお届けする。

 練習ラウンドを含めて火曜日から6日間、何度もコースを回り、じっくりと選手のプレーを見させていただきました。現役を引退したからこそ、こうして野球以外のスポーツの取材ができる。それも聖地・セントアンドリュースのオールドコースでの全英オープン。本当に幸せなことだな、と思いながら取材をしていました。

 その練習ラウンドで驚いたというか「いいな」と思った出来事がありました。日本のツアーを見ていないので比較はできないですが、ラウンドする海外の選手が夫人、子供ら家族、そして恋人といった関係者を一緒に連れてプレーをしていたんです。野球でも大リーグでは家族、子供らをグラウンドに連れてきやすい環境があります。素敵な光景だなと思いましたね。

 松山英樹選手は、改めてPGAツアーのトップ選手なんだな、というのを実感しました。松山選手に声をかける他の選手の対応の仕方やファンの反応を見て、その存在が認められているんだな、と。そして優勝を期待される位置にいて、その可能性があると認識されている。何よりそれが凄いと思いました。

 プレーでは予選を通過し、最終日に5アンダーと巻き返して通算2アンダー。その松山選手より上位にいったのが桂川有人選手です。通算5アンダー。最終日は2人のラウンドを追いましたが、非常に落ち着いてプレーしているように見えました。初出場で松山選手より上位なのは凄いこと。これからが本当に楽しみですね。

 2日目。予選落ちしたタイガー・ウッズが最終ホールのグリーンに向かって歩いている姿、またその途中で涙ぐんでいるようにも見えました。迎えたファンの方の温かい拍手。「お疲れさま」、そして「ありがとう」というねぎらい、タイガーに対する感謝の思いが伝わってくるシーンでした。ただ、個人的にはこれが最後であってほしくない。またぜひ、元気にプレーする姿を見たいです。

 スコットランド。非常に濃く、貴重な経験になりました。他のスポーツを見ることで、また新たに勉強になった6日間でした。 (本紙評論家)

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