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小アジのタタキなます 粉骨砕身 “うまくなれよ~”と十分つぶれるまでトントントン

[ 2019年10月6日 06:54 ]

中・小アジの一荷
Photo By スポニチ

 【一釣一品食べま専科】小アジのタタキなますを食す。猛暑には参った。癒やし気分をとライトタックルのマアジ狙いに。20センチ級が主体だ。フライにするには?サイズも交じる。そこでちょっとマニアックな一品とおまけを。リレー船が売りの南六郷・ミナミに乗船した。(スポニチAPC・町田 孟)

 アジにもサイズによって呼び名があるのね。極小は通称「豆アジ」。通ぶると「ジンタ」って言う。サーカスか浅草の楽隊を連想する人は相当のお年でっせ。あの「♪ジンタカタッタ~」じゃないよ。「仁丹」。キラキラ光る銀色があの粒を思わせるんだって。

 その上が今回の主役小アジ。20センチまでかな。ブルブル小気味いい引きはうるさいくらいさ。まあ、こまっしゃくれて大人をからかうような小娘って周囲にいるでしょ。オジサンとしちゃあね、その気にはなれないってタイプ。

 【釣戦】まずタチ狙い。本牧周りの水深20メートル。昼前までゴツゴツガツンと格闘。ほどほどに確保できやした。

さあ“本命”小アジだ。仕掛けは幹、枝2号、2メートル。2本バリ。木更津沖で水深15メートル前後。タナは2メートルが基準でも“しょうちゃん”こと安達祥一船長=写真が「××さーん、今どれくらい?」。好調な人に真ダナを聞き皆に教えてくれる。小アジが釣れるたびにはしゃぐ変人。いぶかる周囲の視線をよそに大満足よ。

 最後に「40センチ級を一発狙って移動します」。船長の思惑通り最大44センチを筆頭に何人もが喜々としてたねえ。

 【クッキング】骨ごと叩くのがミソだ。4、5匹。両胸ビレ付近をつまんでぐいとむしり取る。腹を洗って頭も手でもぐ。そこから皮をつまんではぐにはちょいとコツがいる。体に沿って尾の方へ滑らせるように。そう、アノ要領さ。ムフフ。背ビレ、尻ビレを外すのは逆方向へ引っ張れば楽だよ。

 ここから出刃の出番。尻尾を切り落とし、骨ごと叩きに入る。ほどよいところでミソ、タマネギを加えて骨が十分つぶれるまでトントントン。粘りが出たら皿に平たく延ばして酢をひたひたに。30分ほどで酢は捨てて七味トウガラシをパラリで完成だ。
 この一品に目がない家人。「骨のプチプチ感が何とも言えない。アラっ?」。入れ歯に挟まったらしいや。

 ○…ミヨシでタチ、アジとも好調だったのが目黒区の会社員・桜井克昌さん(52)。「仕事が忙しくて今年の初タチです」。大好きなカワハギが始まる前に「1回くらいは」と駆け付けた。リレーの理解者で「時に4種目もあったりする。レジャーですし楽しむのが信条。好きですね」。タチは船中2番手の9匹。アジは「キャリアハイ」の42センチを手中にした。一粒で二度おいしい一日だったようだ。

 ▼釣況 東日本釣宿連合会所属、南六郷・ミナミ=(電)03(3738)2639。出船は潮次第、料金も種目による(電話、HPで確認を)

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