両軍に遺恨残す報復死球疑惑、ロバーツ監督「恐らくそうだ」 当人は仕返し否定「起きたことは起きたこと」

[ 2026年4月24日 09:43 ]

ナ・リーグ   ドジャース3―0ジャイアンツ ( 2026年4月23日    サンフランシスコ )

<ジャイアンツ・ドジャース>ジャイアンツに勝利しハイタッチする(左から)スコット、ラッシング、大谷(撮影・沢田 明徳)  
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 ドジャースは23日(日本時間24日)、敵地サンフランシスコでのジャイアンツ戦に勝利を収め、連敗を2でストップ。先発のタイラー・グラスノー投手(32)が8回1安打無失点と好投し、打線も数少ないチャンスをモノにして勝ち切った。2時間6分の短時間ゲームの中、両軍にとって今後に遺恨を残すような場面があった。

 ドジャースが3―0で迎えた6回1死。「7番・捕手」でスタメン出場していたラッシングがジャイアンツ先発・ウェブの投じた93.1マイル(約149.8キロ)直球を右脇腹に受けた。ラッシングは顔をしかめつつバットを放り投げ、マウンドを一べつ。そのうえでゆっくりと一塁へと歩を進めた。

 事はそれだけでは終わらなかった。次打者のキム・ヘソンが二塁へのゴロを打つと、一走のラッシングは二塁カバーに入った遊撃手・アダメスに全力で突進。スライディング位置は手前だったが、削りに行くようなプレーを見せた。今度はウェブが二塁に向けてにらみつけるような視線を送りながら、マウンドを降りた。

 伏線は22日(同23日)の試合中にあった。ジャイアンツが3―1とリードして迎えた6回2死一塁の場面。7番・ラモスの中前打に対し、フルカウントのためスタートを切っていた一走のイ・ジョンフが二、三塁を回り、一気に本塁へ。タッチをかいくぐろうと左手を伸ばして滑り込んだが、捕手・ラッシングと交錯するような形でタッチアウト。イは本塁に座り込み、感情的な表情を見せた。

 ラッシングは本塁付近に目線を送りながらベンチへと引き揚げた。立ち上がれないイに対して、ケガなどを心配する素振りもなく、暴言を吐いたとされ、明瞭な音声こそなかったが、Fから始まるワードを使用したなどSNSで大論争となった。

 韓国紙「朝鮮日報」は翌23日にラッシングが同僚のキム・ヘソンとともにイの元を訪れたと報道。イは「メディアでどんな論争があったのか正確にはわかりませんが、キム・ヘソンと一緒にラッシングに会いました。ラッシングは、もし誤解があれば謝りたいと説明してくれました」と話し、ラッシングも「メディアが大したことじゃないことを取り上げただけ。イ・ジョンフが大丈夫で、イ・ジョンフや他の人たちがそう思っていないことの方が僕にとってはもっと大事なんだ。他の人が何と言おうと関係ない」とコメントを紹介した。

 当人同士では“解決済み”だったが、死球が報復だったとすれば、周囲は仲間の名誉を守るために動いたことになる。ロバーツ監督は、報復かと問われ「恐らくそうだろうね」と認めたうえで「彼もいろいろ発言していたし、そこまで個人的なものではないと思うけど、SNSで広まったんだろう。ウェブは昔気質の投手で、チームメートを守ろうとしたんだと思う。特に問題はない」と振り返った。

 二塁へのスライディングについては「あれも野球の一部。ぶつけられたら、そういう形でやり返すこともある。ウェブは制球がいい投手だからね。彼らは否定するだろうけど問題ない。ラッシングのハードなスライディングも良かったし、アダメスに対して何かあるわけじゃないけど、ああいう激しいプレーはいい」と報復への報復には、理解を示した。

 当人のラッシングは報復疑惑について「もしそうだったとしても、それはそれでいい。出塁できるのは好きだから。どうであれ、自分にとってプラスなら受け入れる。意図的だったなら、それも受け止める」と平然と振り返り「ジョンフが無事で元気なのを確認できたし、起きたことは起きたことだ」と一連の騒動についても話した。

 スライディングは「大学の頃からそう教わってきたプレーだ。特に後ろにヘソンみたいなスピードのある選手がいる場合は、二塁でしっかり行く。もちろんベースから大きく外れるわけじゃなくて、体の範囲内でプレーしてダブルプレーを崩しにいく。アダメスに対して何かあるわけじゃない」と報復を否定した。

 次回対戦は5月11日(同12日)からのロサンゼルスでの4連戦。同地区のライバル同士の戦いが注目される。

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