望海風斗(上) 一番大事なのは“どんな時も役に愛情持って生きる”こと

[ 2018年5月26日 11:29 ]

ミュージカル「凱旋門」(6・8~7・9宝塚大劇場、7・27~9・2東京宝塚劇場)

再演でも初演でも「役に愛情を持って生きることが大事」と話す望海風斗
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 専科スター轟悠が、18年前と同じ役を演じることでも話題のミュージカル「凱旋門」(6月8日〜7月9日=宝塚大劇場、7月27日〜9月2日=東京宝塚劇場)。今回は準主役のボリスを演じる雪組トップスター・望海風斗(のぞみ・ふうと)は、轟との共演に「男役なら誰もが背中を見て追いかける方。しかも初演されていて…」と当初は緊張感を隠せなかった。しかし、実際稽古が始まると想像とは違っていたらしく「イシさん(轟)が凄い気さくで、昔の失敗談なんかも話してくださって、凄く笑いながら、和やかな稽古場です」と明かした。

 同作はイングリッド・バーグマン、シャルル・ボワイエ主演で映画化もされた名作で、宝塚では轟が雪組トップだった00年に初演。第2次世界大戦直前のパリを舞台に、各国から亡命してきた若者の姿を描く。

 初演当時、宝塚を目指す受験生だった望海も生で観劇。「こんな格好いい男役さんがいるんだ、と。“轟悠さん、ホントは男なんじゃないか説”を自分の中で唱えてました」と笑った。再演にあたってはナンバーが増え、振り付けも一新されたりと、新鮮なものとして楽しめそうだ。

 トップに就任してから「琥珀色の雨にぬれて」「誠の群像」と再演ものを演じる機会が多い望海。「初演の方々が素晴らしかったから再演ができると思うので、その壁をどうやって乗り越えていくか。でも、再演に限らずどんな時も役に愛情を持って生きられるかが一番大事」と足元を見つめていた。(土谷 美樹)

 ◆望海 風斗(のぞみ・ふうと)10月19日生まれ、横浜市出身。法政大学女子(現法政国際)高を経て2003年初舞台。花組配属。09年「太王四神記」で新人公演初主演。12年「Victorian Jazz」でバウホール初主演。14年の「エリザベート」でルキーニを好演し同年11月、雪組に組替え。昨年7月、早霧せいなの退団に伴いトップ昇格。1メートル69。愛称「だいもん」。

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