コスプレイヤー雨『原神』マハールッカデヴァータ 息をのむほど神秘的…全知を結集して草神を創出【コスプレ図鑑】

[ 2024年5月23日 11:00 ]

雨『原神』マハールッカデヴァータのコスプレ写真を公開
Photo By 提供写真

 コスプレイヤー雨さんが『原神』のマハールッカデヴァータのコスプレ写真をSNSに公開した。スルヤ氏(@until81079669)によって城山スタジオ(神奈川県相模原市)で撮影されたこの写真は、「幻想的で綺麗」「ほんとに似合ってます。めちゃくちゃ好きです...!!!!」「雨さんのマハールッカデヴァータ 透明感あってほんとに神様」といった声が寄せられている。 コスプレイヤー・うちや 『原神』 エウルア 雪山ロケで魅せる圧巻のボディーライン!

 緑豊かな森の中。草神マハールッカデヴァータが静かに水に手を伸ばすと、水面に波紋が広がる。慈悲深い笑みをたたえる草神。彼女の左肩に注がれる木漏れ日が、さらに幻想的な雰囲気を醸し出している。

 息をのむほど神秘的な1枚はどうやって生まれたのか。雨さんがこだわりポイントを詳細に解説する。

■衣装「基本的には全て自作で行っております。写真の原神のキャラクター、草神マハールッカデヴァータはメルカリshop様にて購入させて頂きました。
・購入の場合のこだわり:
(1)サイズ。フィット感はもちろんですが、キャラクターのどの部分を最も表現したいかによってあえて小さいサイズを購入させて頂く場合がございます。例えばこの写真のキャラクターですと胸元が大きく空いているのですが、セクシーではなく草神らしい神秘的な女性を表現したいと考えたため、1番小さいサイズを購入しました。更に胸元や背中といった露出部分を絞るなど手を加えております。
(2)生地感。生地の薄さや光沢感などに注目して選んでおります。この写真のキャラクター草神は儚い中にも芯のある女性を表現したいと考えた為、刺繍などが施されていないシンプルな生地に透け感のあるスカート、その中でしっかりと主張する金色のブレード等の要素が揃ったものを購入いたしました。
・自作の場合のこだわり:
(1)1から作るのではなく普段着を改造して制作。制作が楽になるというのはもちろん、もともとプロの手によって形ができあがった布に手を加えるとクオリティも上がるのでこの方法で制作しております。1から布で作るよりお値段もリーズナブルに済むことが多いですし、キャラクターのことを考えながらショッピングする楽しさがあります。
(2)機動力。コスプレイベント等でコスプレを行う場合、動きやすさや人混みでコンパクトに収納できるかも考えております。布を引きずらないようあえて短めにしてみたり、交流の際スマートフォンをすぐ取り出し操作できるよう手袋にすぐ着脱できるよう工夫を施してみたり、布にワイヤーを入れ伸縮自在にし人混みの中でもコンパクトに歩けるようにしてみたりとさまざまです」

■ウィッグ「最もキャラクターを表現できる部分だと考えているため、よくキャラクターの髪型を観察しウィッグ制作を行っております。特にこだわりが4つございます。
(1)ふかしです。基本的に全て一度ふかしをかけてからスプレーとドライヤーを使って毛束を作ることで躍動感のあるウィッグ制作を行っております。
(2)サラサラヘアーの場合です。シリコンスプレーに加えヘアオイルを大量につけることで動いても絡まず、程よい束感のあるウィッグ制作を行っております。
(3)染色です。ごく稀に専用の染色液を使用し、よりキャラクターに近い色にする場合がございます。
(4)輪郭に合わせる事です。私は頬骨や顔の余白が目立つ為、なるべくその部分を隠せるよう毛束を移動させたり固定しております」

■造形「こだわりは大きく分けて3つございます。
(1)既製品を加工することです。自作衣装製作のところでもお話させていただきましたが、例えばハート型のパーツの場合、1から作るよりも100円ショップで販売されているハート型のパーツに染色した方がクオリティも上がり効率もアップいたしました。
(2)壊れにくさです。撮影では様々なポーズを行うことが多いですし一日中歩き回ることがほとんどですので、接着剤や結束バンド、時には無理やり縫いつけたり…とさまざまな壊れにくくする工夫を施しております。
(3)ユニークさです。この点が造形をしていて最も楽しいところだと思います。ライトをたくさん仕込んで夜になると光る仕様にしたり、伸縮自在にしたり、意外な素材で作ってみたりなどです。以前、100円ショップの植木鉢を用いて甲冑の1部を作りさまざまな方からたくさん反応をいただき交流のきっかけにもなりました」

■メイク「メイクもウィッグと同様、キャラクターの再現度が大きく変わって参りますので重要視しております。パーツごとにお話させていただきます。
(1)アイメイクは涙袋とまつげにこだわっております。二次元のキャラクターらしい大きな目を作るため涙袋のラインを大幅に下げて描いたり、タレ目やつり目・年齢に合わせてさまざまな描き方をしております。まつげはキャラクターにもよるのですが基本的には1本1本束感が出るようつまみながら仕上げております。男装の場合ですと主に下まつげを重点的に仕上げることで男性のもつセクシーかつ力強い雰囲気になると考えております。
(2)リップメイクは、薄いM字唇になるよう心がけております。私は上唇の幅が広いため上唇には影を描くくらいでほとんどリップを塗らず、ハイライトを多めに上唇に塗ることでバランスのいいM字唇になるようメイクを施しております。
(3)全体的には、シェーディング(影)を用いて陰影をつけることをこだわっております。私は彫りが浅いので深く見えるよう2~3色のシェーディングを用いてしっかりと陰影を描いております。また、首の上部にもシェーディングを塗ることによって顔と首の境目のない自然な陰影になるように心がけております」

■加工「顔だけでなく全身くまなくチェックしながらよりキャラクターを再現できるようこだわっております。パーツごとにお話させていただきます。
(1)顔は目頭と顎により時間をかけて加工しております。私は目頭が短く蒙古襞が目立つため加工で目頭を伸ばしたり、顎が四角めですので2次元らしく三角形になるよう調節しております。
(2)体はほとんど加工しないのですが、細かい傷跡やホクロを消したり露出対策タイツやシリコンを自然に見えるようにしたり、男装の場合は足りない肩幅を加えて調整したりしております。
(3)ウィッグは風などではねてしまった毛を消したり、縮毛矯正機能や巻き髪機能を用いてより完成度を上げられるよう工夫しております。
(4)メイクは濃くしていてもストロボという撮影機材の光でよく消えてしまうのでつけたす他、リップの色味やまつげの角度・増減量を調整しております。
(5)お写真の全体的な雰囲気や色味はあまり変更することがありません。カメラマン様のお写真がそのままで素敵すぎるというのもありますし、送っていただいたお写真の色味がカメラマン様の表現したいキャラクター像なのかもしれないと考えると、それを尊重することで一緒に作品づくりをしている楽しさもより得られると存じます。加工させて頂く場合は、衣装や表情が更に綺麗に見えるようブラックポイントや彩度を部分的に少しだけ変更しております」

 こだわりの一つ一つが結実して撮られた神秘的な1枚。創出までに多くの時間と努力が費やされたことは想像に難くない。衣装やウィッグ、メイク、そして加工に至るまで精緻であり、その全てが一体となってキャラクターの本質をとらえている。雨さんのマハールッカデヴァータは、現実の世界に舞い降りた草神のごとく壮大で神秘的。このような作品を生み出すための情熱と技術に、ただただ敬服するばかりだ。

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