中尾彬さん 池波志乃と45年以上夫婦円満の秘訣は「秘密を追及しない」

[ 2024年5月23日 05:13 ]

中尾彬さん、池波志乃夫妻(19年撮影)

 16日に心不全のため死去した中尾彬さんは池波志乃夫人と45年以上にわたり連れ添ってきた。最期の瞬間まで共に時間を過ごした2人。そんな夫婦の姿がお茶の間に愛されてきた。一方、役者としては悪役に誇りを持っており、自分の個性を最大限に生かした名バイプレーヤーとして輝きを放った。

 池波は訃報を発表するにあたり「終活以来の中尾の遺言で、このような形を取りました」と伝えた。葬儀などを全て済ませた後での報告となったことは、最後の最後まで愛する夫の意思を尊重したからだった。

 2人の初対面は1977年。中尾さんが親交の深かった落語家・古今亭志ん馬さんと、義父の金原亭馬生さん宅を訪問した時だった。その後、ドラマ「達磨大助事件帳」で共演したこともあり、家族ぐるみの付き合いから交際に発展。当時前妻と離婚調停中だったが本紙に「プロポーズはまだだが、彼女をカミさんに決めている」と断言。結婚に向かって突き進んだ。

 2人の縁をつないだのは日本酒。ロケバスの中で中尾さんが「(幻の酒と言われる)越乃寒梅が手に入ったんだ」と周囲に自慢すると、池波が「私、毎晩飲んでる」と返答。池波が越乃寒梅をいつでも楽しめる店と、迷った時のために自分の電話番号を教えた。その後、中尾さんは1人で店に行こうとしたが場所が分からず結局、池波に電話。後日、2人でその店に行くことになり、それが初デートとなった。

 プレーボーイとして知られた中尾さんだったが、池波には「一緒にいて居心地が良い。志乃は肝が据わったカミさんタイプ」と、これまでに縁があった女性にはない魅力を感じ、生涯愛し続けた。

 2人そろってメディアに出ることも多く、夫婦のエピソードを話す際に中尾さんが「志乃はねぇ…」と切り出す姿はお茶の間に浸透。夫婦円満の秘訣(ひけつ)について「秘密があっても追及しない」「最初から自分に合った人を選ぶ」「毎晩晩酌して会話する」などと明かしていた。酒がつなげた縁とあり、若い頃は2人で日本酒1升を空けることもしばしば。結婚当初から夕食の際には池波が毎日「お品書き」とともに料理を用意。夫婦で食事と会話を楽しんだ。2014年には「いい夫婦 パートナー・オブ・ザ・イヤー」を受賞するなど、2人の姿は世の夫婦の憧れの対象にもなった。

 15年ごろから本格的に“終活”を進める中で、仕事中心の生活からプライベート優先の生活へと移行。月に1度は水入らずで旅行するなど、2人で過ごす時間を大切にした。

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