群衆の中で最も危険なNG行為は? 韓国雑踏事故を受け専門家が警告「そこをきっかけに群衆事故が」

[ 2022年10月30日 23:22 ]

日本テレビ
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 群衆事故を専門とする関大の川口寿裕教授(群衆安全学)が30日、日本テレビ系「真相報道バンキシャ!」(日曜後6・00)にリモートで生出演し、韓国で29日、発生した雑踏事故で150人以上が死亡したことを受けて、密集地帯での注意事項を解説した。

 ソウルの繁華街・梨泰院で29日夜、ハロウィーンを前に集まった多くの若者らが狭い路地で折り重なるように倒れる事故が発生。消防当局によると、死者は150人を超えた。路地は幅約4メートルの狭い坂道で、下に向かって次々と転倒したとみられる。番組では、複数の政府関係者からの情報として、日本人2人の死亡が確認されたと速報で伝えた。

 ハロウィーン当日は31日。番組では、東京・渋谷で、29日から仮装した人たちが集まっている状況をリポートした。渋谷で同じような事故が起きる可能性について、川口氏は「全くないとは思わないですね」としつつも、「警備の方がそういう状況に慣れているのもあって、DJポリスも含めてうまく誘導したりしているのかなと思っています」とも話した。

 群衆事故の危険性について川口氏は、「現場から遠く離れた場所は比較的、混雑が緩和されていて、見た目で危険性を察知できないところがある。“このへんだったら大丈夫”とついつい入って行って、そのままゆっくり進んで行くと、だんだん混雑していって、気づくとどうにもならない状況(になっている)」と警鐘を鳴らした。その上で、「少しでも混雑しているなと感じたら、その先にはとんでもない状況が待っているかもしれないことを考えた方がいい」と、混雑具合を敏感に判断するよう促した。

 群衆の中で、決してやってはならない行為があるという。「人と人とが密着しているような状態になって、群衆雪崩が起きる状況になると、たとえばしゃがんだりするという行動というのが非常に危険になります。スマホを落としたから拾おうとして、しゃがもうとして、そこをきっかけに群衆事故が発生してしまいます」。周囲の人が転倒したりして、大きな事故につながることを懸念。さらに「一番被害を受けるのが本人になってしまうので、残念ながらスマホはあきらめてもらうとか、しゃがむという行動は避けた方がいいかなと思います」とも忠告した。

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2022年10月30日のニュース