岸田内閣が機能不全? 青山和弘氏が警鐘「そんな場合じゃない。この日本の国難は」

[ 2022年10月30日 16:02 ]

 ジャーナリストの青山和弘氏が30日、ABEMA「ABEMA的ニュースショー」(日曜正午)に生出演し、支持率低下が続く岸田文雄内閣の現状について解説した。

 青山氏は自身が岸田首相周辺を取材した内容から問題点を列挙。ある周辺人物は「岸田総理が何を考えているか本当に分からない。総理の突然の判断に振り回されている感じだ」などと、岸田首相の心中をおしはかりかねていることを吐露したという。青山氏は「飲みに行っても、記者会見と同じようなことしか言わずに、“この人本当はどういうふうに思っているのかな?”というのがスタッフさえ分からない状況」と指摘した。

 世界平和統一家庭連合(旧統一教会)をめぐる問題で岸田首相は、「旧統一教会と関係を持たない私が責任を持って問題解決していきたい」と断言した。教団に対しては、質問権を公使して裁判所への解散命令請求も視野に入れているが、青山氏は「解散命令を出すのは裁判所なので、岸田さんがいくらやると言っても、できない可能性もある」と疑問視。「被害者救済法案も野党も一緒に話し合うことにしちゃったので、野党側の抵抗…野党は政局も絡めてきますので、非常に危険な状態」とした。

 また青山氏は、岸田首相を支える機運が与党内に感じられないとも。自民党の閣僚経験者への取材では、「松野官房長官が全く機能していない」という声も聞かれたという。青山氏はまず、安倍晋三元首相の在任中、官房長官として菅義偉元首相が尽力したパターンと比較。松野氏の入閣について「自分(岸田首相)が総裁選に勝つために、応援してくれた安倍さんに配慮する形で、安倍派の松野さんを入れた」と解説した。そのため、「(松野氏は)岸田さんを体を張って支えようという気がない。仕事は淡々と誠実にはやる方なんですけど、矩(のり)を超えて一生懸命やろうという姿が見えない」と問題視。「とりまとめ役なのに、機能していないので、岸田さんが答弁を取り間違えちゃって翌日、撤回しちゃったり、目配せが利いていない」とも指摘した。

 青山氏によると、自民党内も「助けに行こうという機運がなくなっちゃって、ただ見てるだけという状況になっている」といった空気感だという。国防、物価高、円安などで危機的状況の中での官邸の機能不全状態に、青山氏は「そんな場合じゃないんですけどね。この日本の国難の状況は」と警鐘を鳴らしていた。

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2022年10月30日のニュース