「鎌倉殿の13人」不穏の種 娘婿・畠山重忠「命懸けで抗う覚悟」時政助長 彌十郎「嫌いにならないでね」

[ 2022年9月4日 20:45 ]

大河ドラマ「鎌倉殿の13人」第34話。畠山重忠(中川大志・右)は北条義時(小栗旬)に「武蔵を脅かすようなことになれば、畠山は、命懸けで抗う覚悟」(C)NHK
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 俳優の小栗旬(39)が主演を務めるNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(日曜後8・00)は4日、第34話が放送された。

 <※以下、ネタバレ有>

 稀代の喜劇作家にして群像劇の名手・三谷幸喜氏が脚本を手掛ける大河ドラマ61作目。タイトルの「鎌倉殿」とは、鎌倉幕府将軍のこと。主人公は鎌倉幕府2代執権・北条義時。鎌倉幕府初代将軍・源頼朝にすべてを学び、武士の世を盤石にした男。野心とは無縁だった若者は、いかにして武士の頂点に上り詰めたのか。鎌倉を舞台に、御家人たちが激しいパワーゲームを繰り広げる。三谷氏は2004年「新選組!」、16年「真田丸」に続く6年ぶり3作目の大河脚本。小栗は8作目にして大河初主演に挑む。

 第34話は「理想の結婚」。3代鎌倉殿・源実朝(柿澤勇人)と後鳥羽上皇(尾上松也)の従姉妹との婚姻が決まり、政子(小池栄子)の心配をよそに喜ぶりく(宮沢りえ)。一方、後鳥羽上皇は源仲章(生田斗真)慈円(山寺宏一)らと鎌倉の行く末について思案していた。そんな中、代々受け継ぐ「惣検校職」のお役目を返上するように、と北条時政(坂東彌十郎)から求められた畠山重忠(中川大志)は疑念を抱き、北条義時(小栗)に相談。その義時も、文官・二階堂行政(野仲イサオ)の孫娘・のえ(菊地凛子)を…という展開。

 北条時政(坂東彌十郎)が重忠と足立遠元(大野泰広)を呼び出し。比企能員(佐藤二朗)がいなくなった武蔵国に「俺が入らせてもらうから」と宣言した。

 時政「次郎、おまえには武蔵守になってもらうからな」

 重忠「武蔵守」

 遠元「おめでとうございます」

 重忠「身に余る誉れにございますが、私には代々受け継いできた惣検校職というお役目がございます。兼任してもよろしいのであれば」

 時政「面白いことを言うなぁ。武蔵守を支えるのが、惣検校職だ。自分で自分を支えるなんて、おかしいじゃねぇか。そっちは返上してもらう」

 重忠「お待ちください」

 遠元「では、新しい惣検校職…」

 時政「(遮るように)本日はこれまで。ご苦労さまでした。もうよいぞ」

 重忠は時政の“エスカレート”した振る舞いを義時の耳に入れる。

 重忠「体よく、惣検校職を奪い取ろうというのではないですか」

 義時「まさか」

 重忠「舅殿は、武蔵を奪い取るおつもりでは。小四郎殿にはお伝えしておく。武蔵を脅かすようなことになれば、畠山は、命懸けで抗う覚悟」

 義時「父と話してみる」

 義時は「畠山と一戦交えるおつもりですか」と時政を諌めた。

 後日、時政は三浦義村(山本耕史)を呼び出し。源頼朝(大泉洋)挙兵時の衣笠城合戦、義村の祖父・三浦義明を討ったのは重忠という話を持ち出した。

 時政「もし北条が、畠山と一戦交えることになったとして」

 義村「なるんですか」

 時政「おまえはどっちに加勢する」

 義村「(一瞬、笑みを浮かべ)決まってるでしょう(時政に酒をつぐ)」

 SNS上には「今、初めて時政殿が本気で嫌いになりました。畠山殿はあんたんちの婿でしょうがー!」「畠山殿に敵意丸見えになってきたから、時政パパが嫌いになった回であった」「全成殿を自分のせいであんな目に遭わせてしまったって反省してたのに、同じ娘婿である畠山を滅ぼす気なん…?ってなってしまうよね…つらい」などの声も。時政役を好演中の歌舞伎俳優・坂東彌十郎は4日、オンエア前に自身のブログを更新。「時政、あんまり嫌いにならないでね」などと呼び掛けた。

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