誰も否定しない「ぺこぱドラマ」に視聴者共感

[ 2021年9月8日 17:00 ]

内田理央演じる主人公が心の声で叫ぶシーン。女性の本音が分かるセリフが多い(C)「来世ではちゃんとします2」製作委員会
Photo By 提供写真

 女優の内田理央(29)が性に奔放な主人公を好演しているテレビ東京ドラマ「来世ではちゃんとします2」(水曜深夜0・40)は、登場人物の言動も共感を呼んでいる。

 例えば、婚活パーティーに参加した主人公がなかなか理想の相手と出会えないシーン。普段は“カラダ”だけとはいえ、イケメンの商社マンやエリート会社員らと関係を持っているだけに、容姿や稼ぎが悪くない相手が目の前に現れても全く反応しない自分に「知らない間に好みのハードルが高くなっていたぁ」と嘆く。

 祖父江里奈プロデューサーは「あのシーンは本当に共感の声をたくさん頂きました」と振り返る。視聴者は20代後半~30代の女性が中心。婚活中で同じような思いをしている人が少なからずいるのだろう。

 祖父江プロデューサーは「女性の生々しい本音も垣間見られるドラマ。男性にとっては“女性はこういうことを考えているのか”と知るいいきっかけになるかもしれません」と呼びかける。男性にとっても恋愛の参考書となりうる作品に仕上がっている。

 登場人物が誰のことも否定しないことも特徴だ。デザイン事務所で働く5人の男女が主要キャスト。複数の男性と関係を持つ“性依存系”の主人公や、メンヘラ製造機のイケメン、処女しか愛せない男性らいずれも性をこじらせているが、お互いに「それを直せ」とは絶対に言わない。

 祖父江プロデューサーは「ぺこぱみたいなドラマだと言われたことがあります」と、否定しない漫才が人気のお笑いコンビ「ぺこぱ」に例えられるほどだと明かす。

 視聴者には、この男女5人が和気あいあいとしているシーンが受けている。祖父江プロデューサーは「最近のドラマの傾向として、何の争いも起きない平和な作品が好まれていると感じています。今作でも“メンバーの仲がいいのがいとおしい”と言ってくださる視聴者が多い」と話す。番組公式SNSでは、登場人物の仲良しオフショットをたびたび公開している。視聴者をほっこりとさせる魅力がドラマの人気につながっている。

続きを表示

この記事のフォト

2021年9月8日のニュース