「レ・ミゼラブル」大阪公演　全公演中止「苦渋の判断」8月31日までに陽性者25人　準備期間確保が困難

　今月6日から16日まで大阪・フェスティバルホールで上演を予定していたミュージカル「レ・ミゼラブル」大阪公演が全公演（16公演）中止となった。9日、製作の東宝などが公式サイトで発表した。8月下旬の福岡公演に続く中止。8月31日までにカンパニー内に25人の新型コロナウイルス陽性が確認されたため、「キャスト等の健康状態を考慮し、安全な状態で公演を開催すべく」、初日の6日から9日までの7公演を中止。しかし、十分な準備期間確保が困難となり、総合的な検討を行った結果、11日から16日の残る9公演も中止となった。「苦渋の判断」「ご期待にお応えすることができず、本当に心苦しい限り」と謝罪した。

　演劇公演をめぐっては大作ミュージカルの中止が相次ぐ。東京・明治座8月公演として上演されたブロードウェイ・ミュージカル「エニシング・ゴーズ」は出演者・スタッフに23人の陽性が確認されたため、8月25日から千秋楽29日までの7公演を中止。続く名古屋公演（御園座）は全日程（9月4～12日）中止になった。

　「KinKi　Kids」の堂本光一（42）と俳優の井上芳雄（42）が共演するミュージカル「ナイツ・テイル―騎士物語―」も舞台スタッフ3人の陽性が確認されたため、今月7日の初日から12日までの大阪公演（梅田芸術劇場メインホール）8公演が中止になった。

　「レ・ミゼラブル」は1987年に日本初演されたミュージカルの金字塔。東京公演は5月21日～7月26日に帝国劇場で上演された。

　福岡公演（博多座）は8月4～28日の予定だったが、8月21日までに5人の陽性が確認され、22～28日の9公演が中止に。今後は松本公演（9月28日～10月4日、まつもと市民芸術館）が控えている。

　今回のジャン・バルジャン役は福井晶一、吉原光夫、佐藤隆紀のトリプルキャスト。

　発表は以下の通り。

　ミュージカル「レ・ミゼラブル」大阪公演につきましては、9月6日（月）～9月9日（木）の公演を中止させていただくことを発表させていただいておりました。

　9月11日（土）以降の開幕に向け、細心の注意を払いながら上演に向けた取り組みを進めてまいりましたが、安全に公演を開催するには十分な準備期間を確保することが難しい状況となりました。そこで、製作元と主催者が総合的な検討を行った結果、苦渋の判断でございますが、9月11日（土）～9月16日（木）の公演も含め、全日程を中止させていただくことを決定いたしました。

　関係者一同、心よりお詫び申し上げます。ご来場を楽しみにされていたお客様のご期待にお応えすることができず、本当に心苦しい限りでございますが、何卒事情ご賢察の上、ご理解を賜りますよう、お願い申し上げます。

　＜中止となる公演＞
　・9月6日（月）12：00、17：00
　・9月7日（火）12：00、17：00（ぴあ貸切公演）
　・9月8日（水）13：00
　・9月9日（木）12：00、17：00
　・9月11日（土）12：00、17：00
　・9月12日（日）13：00
　・9月13日（月）12：00、17：00（イープラス貸切公演）
　・9月14日（火）13：00
　・9月15日（水）12：00、17：00
　・9月16日（木）12：00

　中止公演のチケットをお持ちのお客様には代金の払い戻しをさせていただきますので、払い戻し方法についてはこちらをご確認いただき、お手続きをお願いいたします。