次元2代目は五ェ門2世・大塚明夫、「ルパン三世」声優交代発表 初代・小林清志「あばよ」

[ 2021年9月8日 05:30 ]

 「ルパン三世」の次元大介の声を担当してきた小林清志(左)と新担当の大塚明夫
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 人気アニメシリーズ「ルパン三世」の制作会社が7日、スポニチ本紙昨報通り、1971年の放送開始時から次元大介役を務めてきた声優の小林清志(88)が勇退すると発表した。高齢を理由に声優の大塚明夫(61)と交代する。大塚の父・故大塚周夫さんは、初代の石川五ェ門役の声優。親子で怪盗ルパンの仲間となった。

 10月9日から日本テレビでスタートする「ルパン三世 PART6」(土曜深夜0・55)は、初回をエピソード0として放送。小林が最後の次元を演じ、2回目から大塚が役を引き継ぐ。

 小林は「ルパンは俺にとって一生ものの仕事であった。命を懸けてきた。90歳までやっていたかったが残念。何とかかじりついていたかったが無理だった」とコメントし、無念さものぞかせた。大塚はその気持ちを受け止め「清志さんの思い、確かにつかんで離さないよう精進します」と身を引き締めた。

 大塚はこれまで洋画の吹き替えでスティーブン・セガール(69)やニコラス・ケイジ(57)らダンディーな俳優を担当。次元にピッタリの配役と言えそうだ。この日公開された新作の予告編で新たな次元の声が流れ、SNS上には「違和感が全然ない」「神キャスティング」などファンからの好意的な声が多く見られた。

 小林は50周年の節目で卒業。最近は「次元は年を取った。聞きづらい」と言われることもあったようで、「これからはそう言われることを気にしないですむ。ほっとしている」と本音も漏らした。

 後任の大塚には「次元はそんじょそこらの悪党とは違うぞ。江戸の粋というもんだ。変な話だが、次元は江戸っ子だ。明夫ちゃん、これは難しいぞ」とハッパを掛けた。長年のファンに感謝の言葉を贈るとともに、「ルパン。俺はそろそろずらかるぜ。あばよ」と別れを告げた。

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