寺島実郎氏 「忖度官僚と言われた人たちの末路は哀れ…飯は食えてても」財務省の文書改ざん

[ 2021年5月9日 10:44 ]

TBS社屋
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 評論家の寺島実郎氏が9日、TBS系「サンデーモーニング」(日曜前8・00)に出演。森友学園への国有地売却に関する決裁文書の改ざんを強いられ、財務省近畿財務局の元職員赤木俊夫さん=当時(54)=が2018年に自殺に追い込まれたとして、妻雅子さん(50)が国側に損害賠償を求めた訴訟について言及した。

 国側は6日に赤木さんが改ざんの過程をまとめた文書「赤木ファイル」が存在していると初めて認める意見書を雅子さん側に出した。国側は意見書で、ファイルは赤木さんが個人的に作成したもので、職務上の行政文書ではないと説明。黒塗りなどのマスキングをするが、その範囲は「裁判所の訴訟指揮に真摯に対応するという観点から、できる限り狭いものとする」とした。財務省が18年6月に公表した調査報告書によると、理財局長だった佐川宣寿元国税庁長官(63)が改ざんの方向性を決定づけ、理財局幹部らが安倍昭恵前首相夫人の記述を削除するなどした。

 寺島氏は「時の権力者を守るための改ざんの問題。大の虫を生かすためには小の虫を殺してもいいっていうようなね。僕はじっとこの経過を見ていて、忖度官僚と言われた人たちの末路は哀れ。そこまでして権力を守るために役割を果たしたけれど、それなりに接点があって今どうしているか分かった上で言っているんですけど、飯は食えてても尊敬されない人生になる」と指摘。

 そして「それを見ている若者たち、優れた青年は官僚とおうものを目指さなくなってきていた。それは、こんな生き方は嫌ですよね、人間として」と自身の見解を述べた。

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2021年5月9日のニュース