軍団守って33年 遺言守って石原プロ解散 大仕事終え静かに…

[ 2020年8月15日 05:30 ]

渡哲也さん死去

渡哲也さん
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 石原プロにささげた人生でもあった。渡さんは裕次郎さん亡き後、1987年に2代目の社長に就任し、石原イズムを継承した。小林正彦専務とのタッグで、10億円以上あった借金も返済。ケガや病魔とも闘いながら、裕次郎さんが残してくれた“軍団”を守り続けた。

 先輩俳優にあたる高倉健さん(享年83)も渡さんの男気を認めていた一人だ。2009年に国立競技場で行われた裕次郎さんの二十三回忌で、5万人に手渡されるメモリアルブック「昭和の太陽 石原裕次郎」に高倉さんが寄稿文を寄せた。裕次郎さん亡き後も“軍団”に尽くしてきた渡さんの姿に打たれてオファーを快諾。「あそこまで尽くす男もいない」と語り、ギャラも受け取らなかった。

 渡さんは、社長就任24年目の11年に「(24年間社長を務めた)裕次郎さんを超えるわけにはいかない」として社長を退任。石原プロの称号を、裕次郎さんの仏前に返還する形での“軍団解散”が、最後の恩返しだった。

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