日活黄金期支え合った“恋人” 吉永小百合が直筆コメントで悼む「夏の海が大好きだった渡さんは…」

[ 2020年8月15日 05:30 ]

渡哲也さん死去

映画「時雨の記」で29年ぶりに共演した吉永小百合と渡哲也さん
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 日活時代から半世紀以上の付き合いで、宝酒造の清酒「松竹梅」のCMでも共演を続けた女優の吉永小百合(75)は直筆のコメントで渡さんをしのんだ。

 「夏の海が大好きだった渡さんは、泳いで泳いで(弟の渡瀬)恒彦さんのところに行ってしまったのでしょうか。大きな病気を何度も乗り越えてこられたのに残念です」

 原爆症の青年と、ひたむきに愛をささげる乙女の純愛を描いた蔵原惟繕監督の「愛と死の記録」(1966年)で初共演して意気投合。「青春の海」(67年)「嵐の勇者たち」(69年)と共演を重ねるうち、2人の仲は噂になり、当時の映画記者たちの間では「結婚間違いなし」とまで見られていた。

 恋は結局実を結ばなかったが、毎年の正月を彩る松竹梅のCMでは10度も共演。令和2年の正月も飾り、広告の中で添い遂げてみせた。昨年暮れの撮影が2人にとっても最後の現場となった。

 渡を知る関係者は「50周年でCMが終わることをとても残念がり、寂しがっていた」と証言する。日活の黄金期を支え、そして年を重ねてからも東映「時雨の記」(98年)「長崎ぶらぶら節」(2000年)などで大人の恋を銀幕に焼き付けた2人。吉永の寂しさは推し量ることはできない。

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