声優・藤原啓治さん訃報に追悼の声続々 2代目しんのすけ役・小林由美子「ショック」番組HPも「大黒柱」

[ 2020年4月16日 17:05 ]

藤原啓治さん
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 テレビ朝日の国民的アニメ「クレヨンしんちゃん」(土曜後4・30)で主人公の父、初代・野原ひろし役の声を演じたことなどで知られる声優の藤原啓治さんが今月12日、がんのため死去した。55歳。東京都出身。16日、藤原さんが代表取締役を務める所属事務所が発表した。2016年8月に病気療養に入り、17年6月に復帰を発表していた。早すぎる訃報を受け、声優仲間や藤原さんが出演した番組からも追悼の声が相次いだ。

 「クレヨンしんちゃん」で18年7月から主人公の2代目・野原しんのすけ役を担当している声優の小林由美子は自身のツイッターで「藤原啓治さん…ショックです…なんで声優界の宝をこんなに早く…初めて外画の吹き替えでご一緒した時、その芝居に最高に痺れ、その後の飲みの席に同行させていただき、色々ウザく話を聞く私に嫌な顔一つせず答えてくれたことが思い出されました…心よりご冥福をお祈りします」としのんだ。野原ひろし役の藤原さんは16年8月に出演を見送り、声優の森川智之が後任となった。

 番組公式サイトも「1992年の放送当初から2016年8月までの24年間、野原ひろしの声優を務めていただいた藤原啓治さんが逝去されました。いつも優しく、ここぞという時に男らしい野原一家の大黒柱・ひろしを演じてくださった藤原啓治さんのご冥福を心からお祈りいたします」と追悼文を掲載した。

 藤原さんがナレーションを務めた「ケロロ軍曹」のギロロ伍長役・中田譲治は自身のツイッターで「人見知りで表面的な関係は面倒くさがっていた印象だが、話し掛けると、はにかんだ笑顔で答えてくれたっけ。現場復帰して単独の仕事はしていると聞いていたので、よかったと勝手に思っていたが…色々つらかったろうな。でも、それを口にする奴じゃなかったから…最期までらしく生きたのだな。合掌」と人柄を明かした。

 「交響詩篇エウレカセブン」で共演したレントン役の三瓶由布子は自身のツイッターで「もう一度会いたい。ホランドって呼びたい。なんだよって。ぶっきらぼうに返事してほしい。ご冥福をお祈りいたします」、声優の松本梨香も自身のツイッターで「言葉も出ない。力も入らない。この頃会っていなかったから、まったく知らなかった。藤原けいちゃんが…しんどい」とショックを受けた様子だった。

 藤原さんはアニメ「はじめの一歩」で主人公・幕之内一歩(喜安浩平)の鴨川ジムの先輩・木村達也の声を担当。原作者の漫画家・森川ジョージ氏は自身のツイッターで「(木村の親友兼悪友)青木(勝)役の高木(渉)さんとの掛け合いがいつも絶妙で『肩の力が抜けたあの演技ができる人はなかなかいない』と監督さん達を唸らせていたのを覚えています。キャラを深く理解してマイクの前に立つ人でした。木村達也に魂を与えてくれた人でした。ありがとうございました」と感謝した。

 「ケロロ軍曹」の公式ツイッターは「ナレーションとポール森山役で毎エピソードを盛り上げていただきました。映画の舞台挨拶で、藤原さんらしくとても楽しく進行していただいたのが深く印象に残っています。安らかな眠りにつかれることをお祈り申し上げます」、映画「スパイダーマン」の公式ツイッターは「ピーター・パーカーの師、トニー・スターク役の声優を務められた藤原啓治さんがご逝去されました。心よりお悔やみ申し上げます」と悼んだ。

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