市原悦子さん追悼朗読会開く 生島ヒロシ「言葉の力実感」、佐藤B作は2時間ドラマ秘話語る

[ 2020年1月26日 17:44 ]

市原悦子さん追悼朗読会「まんが日本昔ばなし」に出演した(左から)生島ヒロシ、黒田こらん、石井めぐみ、佐藤B作、あめくみちこ、ロボットの音声で出演した「さえちゃん」
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 昨年1月に心不全で死去した女優市原悦子さん(享年82)の追悼朗読会「まんが日本昔ばなし」が25日、都内で行われ、市原さんと生前に親交の深かったフリーアナウンサー生島ヒロシ(69)、女優あめくみちこ(56)、佐藤B作(70)らが出演した。

 市原さんがライフワークとして携わってきた朗読作品を日本人の心の財産として残そうという試みで企画されたもの。生島は「あらためて言葉の力、朗読の力を実感しました。会場を見ていても、皆さん『市原さんが来ているんじゃないか』と思いながら見ているようでした。市原さんの存在の大きさをあらためて感じました」と語った。

 2時間ドラマや舞台で市原さんと数多くの共演歴がある佐藤は、「1日中、稽古をしているのが好きで、本番が嫌いだったんです。稽古を続けてればいいという方で、私はその域にはいけなかった」と懐かしそうに振り返った。ドラマで市原さんの顔を湖に付けて殺そうとするシーンでは、本気でやりすぎて市原さんから「B作さん、これはドラマなの。そこまでやらなくていいの」と指摘されたという。しかし、「その後、市原さんが木で私を殴るシーンでは、倍の力でやられました。すごいエネルギー。見習いたい」と苦笑いで明かした。

 「まんが日本昔ばなし」は75年にTBS系で放送開始されたテレビアニメ。市原さんと18年に死去した常田富士男さんの独特な語り口で、20年以上にわたり愛された。市原にとってはドラマ「家政婦は見た!」シリーズに並ぶ代表作でもあった。「弁護士高見沢響子」シリーズで、市原の助手役として共演歴の多いあめくは「現場では緊張感が高くて、その緊張感が高い現場でコミカルな演技をさらっとなさる方それを間近で見られて、『この仕事を選んで良かった』と思えました」と感謝した。

 イベントでは、市原さんの死後に発見された未公開の朗読アニメ作品が公開された。東京工芸大芸術学部アニメーション学科の学生が授業の一環で制作した映像に、市原さんが声を吹き込んだ「ことばのそもそも」シリーズで、日常で使われている言葉が誕生した秘話を描いたもの。朗読会では、3公演で4作品が初めて公開された。よみがえった市原節に、生島は「ことわざがアニメーションとナレーションで、見事に理解しやすいように落とし込まれている」と感激していた。

 朗読会を通して「あらためて言葉の力を持っている市原さんのすごさを知りました」と生島。「これからも続きますよ」と、市原さんの思いを紡いでいくことを明言した。

 ほかに黒田こらん(46)らが登壇した。

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